アジア最終予選、ベスト&ワーストの組分けを徹底考察!“日韓戦”は常に真剣度が高いが…

2021年06月25日 河治良幸

イランを苦手とする韓国は日本と同組を歓迎?

韓国とは今年3月の対戦で3-0の勝利。良いイメージはあるかもしれないが……。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 9月に始まるカタール・ワールドカップ・アジア最終予選の抽選会は、7月1日にマレーシアのクアラルンプールで行なわれる。12か国を2つのグループに分けて、それぞれ上位2か国が自動的に本大会出場、3位はアジア地区プレーオフを戦い、勝者が大陸間プレーオフ(相手は南米、北中米カリブ海、オセアニアのいずれか)に挑むことになる。

 すでに抽選のポット分けが発表されており、6月時点のAFCランキングにより、日本はイランとともにポット1に組み込まれた。ポット2にはオーストラリアと韓国、ポット3はサウジアラビアとUAE、ポット4がイラクと中国、ポット5がオマーンとシリア、そしてポット6がベトナムとレバノンになっている。

 つまりイランと同じ組になることはないが、オーストラリアか韓国と同組になることは間違いない。ここでベストの組分けとワーストの組分けを過去の対戦成績や相性、アウェーの影響などから考察する。

■ベストの組分け■
オーストラリア
UAE
イラク
シリア
レバノン

■ワーストの組分け■
韓国
サウジアラビア
中国
オマーン
ベトナム
 
 ポット2はどちらになったらベターというのは決め付けにくい。オーストラリアとは前回の最終予選で同じ組だったが1勝1分だった。当時、アンジェ・ポステコグルー監督が率いるオーストラリアはアジア王者として、プレW杯のコンフェデレーションズ・カップにも出場したアジア最強国と見られたが、ヴァイッド・ハリルホジッチが率いていた日本代表はアウェーを1-1の引き分けで乗り切り、ホームゲームで快勝して突破を決めた。

 一方の韓国とは、過去の成績だけ見れば13勝21分36敗と大きく負け越しているが、Jリーグが開幕して以降の対戦では8勝10分10敗(PK戦は引き分け換算)とかなり巻き返している。ただし、W杯予選で対戦したのはフランスW杯までさかのぼる。日韓戦は常に真剣度が高いものの、W杯予選での戦いが無いので、いざ対戦した場合の結果はオーストラリア以上に読みにくい。

 日本のスタイルや特徴を考えるとやりにくいのはオーストラリアだが、韓国は3月の親善試合で日本に敗れた意地もあり、ソン・フンミンやファン・ウィジョなどベストメンバーで全てをかけて勝ちに来ることは間違いない。また韓国側からするとイランをかなり苦手としており、日韓戦の因縁を抜きにしても日本の組に入るほうが歓迎なのではないか。W杯予選で日韓戦が実現すれば注目度が上がるが、余計な力が入らないで本大会を目指せるという意味でオーストラリアをベターな相手とする。
 

次ページ突破だけを考えればUAEを引きたいところだ

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