ブンデス日本勢の2014-15シーズン総括|第4弾【香川真司・原口元気・長澤和輝・丸岡満】

2015年05月28日 遠藤孝輔

完全復活の兆しを見せた香川。最終節で圧巻のプレー。

かつての自分と常に比較される苦しいシーズンを送った香川。それでも最終節は全3ゴールに絡むなど完全復活の兆しを見せた。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガでプレーする日本人選手の2014-15シーズンを総括するシリーズ企画。
 
 最終第4弾は、古巣ドルトムントで苦戦を続けた香川真司、終盤戦に持ち味を発揮したヘルタ・ベルリンの原口元気、怪我に苦しんだケルンの長澤和輝、ブンデスリーガ・デビューを果たしたドルトムントの丸岡満の1年を振り返る。
 
※キッカー誌の採点は「1」が最高評価。推定市場価格は『transfermarkt』を参照。
 
文:遠藤孝輔
 
ブンデス日本勢総括|第1弾【内田・酒井高・細貝】
 
ブンデス日本勢総括|第2弾【長谷部・乾・大迫】
 
ブンデス日本勢総括|第3弾【岡崎・清武・酒井宏】
 
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香川真司(MF/ドルトムント)
28試合出場(先発23)・5得点・5アシスト
『キッカー』誌の平均採点:3.60
推定市場価格:1500万ユーロ(14年8月)→1000万ユーロ(現在)
 
 つねに比較対象に挙がっていたのは、ブンデスリーガ2連覇に貢献した10~12シーズン当時の自分だ。
 
 かつての輝きを取り戻せない日々が長引き、ゴールにもアシストにも絡む機会がほとんどなかったシーズン前半は、低迷したチームとともに批判に晒された。
 
 4ゴール・5アシストをマークするなど、尻上がりに調子を上げた後半戦も順風満帆だったわけではない。チャンピオンズ・リーグ決勝トーナメント1回戦のユベントス戦では一度も出番がなかったうえ、先発14試合のうちフル出場は4試合に留まった。
 
 それでも完全復活の兆しを見せたのは事実。プレーテンポの速い攻撃の中で、持ち前のボールテクニックや判断の良さを活かし、敵の守備網を切り裂くパスや飛び出しを見せていた。
 
 なかでもヨーロッパリーグ出場権を争っていたブレーメンとの最終節で見せたパフォーマンスは圧巻だった。全3ゴールに絡む活躍で、退任する恩師クロップのリーグ戦でのラストゲームに花を添えてみせた。
 
 あとは5月30日に控えるヴォルフスブルクとのDFBカップ決勝で、チームを優勝に導く活躍を見せられるか。

次ページドリブルで縦に仕掛ける原口をダルダイ監督も評価。

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