新生・南葛SCの新監督に迫る! 選手権優勝からサッカー観を変えた人物との出会いまで…

2020年01月24日 松尾祐希

「まさか指導者になるとは思っていなかったんです」

新シーズンの南葛SCの指揮を執る島岡新監督。指導者としてのキャリアは母校の関西大から始まった。写真:滝川敏之

 関東社会人リーグ昇格を果たすべく、"新生南葛SC"が動き出した。今季からチームを率いるのは島岡健太監督だ。関西大で長きにわたって監督を務め、2016年からは名古屋グランパスでトップチームのコーチを務めるなど実績は十分。新指揮官の手腕に興味は尽きない。

 では、島岡監督は今シーズン、いかなる道を歩みチームを強化していくのか――。新参の将に直撃した今回の特集では3回に分けて、新天地に懸ける想いや目標の実現に向けた意気込みをお届けする。シリーズ1回目の今回は、新監督のキャリアについて紐解いていく。

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 名古屋から上京して早1か月。新指揮官は新たな挑戦に胸を踊らせているが、気になるのはそのサッカーキャリアだ。

 島岡は四日市中央工高の出身。1991年度の高校サッカー選手権では小倉隆史(元名古屋ほか)、中西永輔(元横浜Mほか)中田一三(元横浜Fほか)らと、同校史上初の優勝に貢献した。卒業後は関西大に進み、96年に鳥栖フューチャーズに入団。翌年から名称変更したサガン鳥栖の一員としてJ2でプレーし、01年に現役を退いた。ここから母校の関西大でコーチになるのだが、当初はそのつもりはなかったという。

「まさか指導者になるとは思っていなかったんです(笑)。指導者になりたくてなったわけではなかった。現役引退後のプランは正直に言うと何も考えていなかったんですよ」

 では、なぜ教える側になったのか。その理由を尋ねると、シンプルな答えが帰って来た。

「僕が引退するタイミングで母校の関西大に『指導者をしたい気持ちはないか』と、声をかけてもらったんです。誘われるまで僕自身はやる考えを持っていなかったけど、チャンスがあるならと思ったのと、母校のために新たな自分を作るチャレンジをさせてもらえるのであれば、やってみようという気持ちになって一歩踏み出しました。そこが始まりですね」
 

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