【黄金世代】第1回・小野伸二「ずばり、引退をどう考えている?」(♯4)

2017年05月08日 川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

「銀河系のレアル。そのなかでもジズーは別格だった」。

自身の引き際をどう捉えているのか。その回答もじつに小野伸二らしかった。(C)SOCCER DIGEST

 ひとつ、個人的にどうしても訊きたい質問があった。
 
 日本サッカー史上、間違いなく「テクニカル部門」で首位の座を争うだろう技巧派が、これまでに対戦したなかで「コイツにだけは敵わない」と衝撃を受けた選手はいるのか? 国内外でさまざまなワールドクラスと対戦してきただけに、さぞや悩み抜くかと思いきや──。
 
 いやはや、即答だった。
 
「ジズーです」
 
 フランス代表の英雄、ジネディーヌ・ジダンの愛称だ。2002年の夏、UEFAスーパーカップで対戦した。レアル・マドリーとフェイエノールトの顔合わせだ。
 
「まさに銀河系のレアルとやったんですよ。ロベカルがいてラウールがいて、1-3で負けたんですけど、内容はもうぜんぜんです。それはもうすごい面子で。

 そのなかでもジズーはさらに別格。なんかね、もう入れないんですよ、その領域に。入ったとしても絶対にボールなんて獲れない。マジで衝撃でしたよ」

 
 そう言って、サッカー少年のような笑みをこぼした。

【PHOTO】小野伸二|波瀾万丈のキャリアを厳選フォトで 1997~2017

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