【ブルガリア戦のスタメン予想】トップ下は香川で決まり? 清武が控えなのは勿体ない

2016年05月27日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

3年前に日本が完敗しているブルガリアの実力は侮れない。

5月27日現在、あくまでハリルホジッチの会見内容から推測すると、ブルガリア戦の予想スタメンは上記のようになる。清武を控えにするのは勿体ないが…。

 6月3日に豊田スタジアムで戦うブルガリア代表は、FIFAランクだけで判断するなら日本の格下だ。しかし、舐めてかかれば痛い目に遭う。

【PHOTO】キリンカップ2016に向けた日本代表メンバー25人
 
 実際、3年前のキリンチャレンジカップ2013では、今回の舞台と同じ豊田スタジアムで完敗。要所を抑えたブルガリアの守備を崩せず、セットプレーから2失点と、ほとんど良いところなく敗れた。本田、岡崎、酒井高が不在だったとはいえ、不運のひと言では片付けられない敗戦を喫している。
 
「ブルガリアとの対戦成績で、日本は分が悪い。引き分けがひとつで、負けが4回。一度も勝っていません。このチームに勝てれば、大きなことでしょう。
 
ブルガリアは、少し南米の国にも似ています。フィジカルもアグレッシブで、しかも意地悪なことをしてくる。南米の国は、想像できないようなデュエルをしてきます」
 
 メンバー発表会見の席でそう言ったハリルホジッチ監督も、警戒の色を強める。今回初招集した大島、小林祐について「試合で使うかは分からない」とコメントしたところからも、指揮官の本気度は窺えるだろう。
 
 今年3月のワールドカップ・アジア2次予選前には「ふたつのオーガナイズを試す」「いつもとは違うやり方もするかもしれない」などヒントをくれたハリルホジッチ監督も、今回の会見では選手評にほぼ終始。戦術についてはあまり言及しなかった。
 
 ワールドカップ・アジア最終予選前の最後の実戦でもあり、スタメンについてもハリルホジッチ監督のコメントから推測するかぎり冒険はしなさそうだ。システムも3月にテストした4-4-2ではなく、従来の4-3-3で戦う可能性が高い。
 
 GKは、「あのキック精度は近代サッカーに不可欠」とハリルホジッチ監督も評する西川だろう。「誰が出場するかは分からない」と指揮官も言うように東口や川島にもチャンスはあるが、この1年の代表での実績も踏まえれば本命はやはり西川だ。
 
 4バックの最終ラインは、右から酒井高、吉田、森重、長友になりそう。槙野は今回、ハリルホジッチが「左SBで試したい」と断言したとおり、長友のサブと見るのが妥当だ。右SBには、コンディションが酒井宏より良さそうな酒井高が起用されるに違いない。

 その酒井高は3月の予選時、「今は楽しめている。1対1の局面で守っている時も『来いよ!』と思えるぐらい余裕がありますからね」とコメントしていた。内田が離脱中の今こそ、彼にとってはアピールのチャンスになる。
 
 CBについては、サウサンプトンでサブに甘んじた吉田をなぜスタメンで使うのかとの意見もあるだろうが、実績では丸山と昌子の上を行く。〝消去法″で考えれば、吉田と森重のコンビが堅い。
 

次ページU-23代表から抜擢の浅野にもチャンスはあるか。

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