欧州行きを狙う『宇佐美、柴崎、山口』。噂に挙がるドイツ勢から、それぞれの最適クラブを探る

2015年11月25日 遠藤孝輔

成熟度を高めた宇佐美には、左サイドが人材難のフランクフルトも面白い。

噂の挙がるシュツットガルトは戦術面の相性が良い。また、守備の負担が軽いヴォルフスブルクも、宇佐美が力を発揮できる環境が整っている。 (C)SOCCER DIEGEST

 19歳でバイエルンに移籍した頃に比べ、技術的にも精神的にも成熟度を高めた宇佐美が、仮に二度目のブンデスリーガ挑戦に臨むなら、失敗する理由を探すほうが難しい。実際、そのポテンシャルは折り紙付きで、数多くのクラブが興味を示している。
 
 戦術的な相性の良さを感じさせるのは、噂に挙がっているシュツットガルト。攻撃意識がすこぶる強いチームで、仕掛け/崩しの局面では複雑な連係プレーより、アタッカーの個人能力に拠る打開を図るケースが多い。退団の噂があるオーストリア代表のFWハルニク、ドイツU-21代表のFWヴェルナーが去るようなら、宇佐美はポストワーカーのギンチェクと組む2トップの即戦力として重用されるはずだ。
 
 より真価を発揮できそうなクラブを挙げれば、ヴォルフスブルクか。グスタボとギラボギという"ボール回収役"を2ボランチに据えており、シュツットガルトよりアタッカーの守備負担が少ないからだ。つまり、宇佐美が攻撃のためにパワーを蓄えられる環境が整っているのである。
 
 しかも、ボール支配率が高く、相手を押し込む展開が多いため、前線の選手にとっては腕を見せどころが非常に多い。起用されるとすれば、開幕から人選が固まっていない4-2-3-1の左ウイングだろう。
 
 シュツットガルトとともに噂の移籍先に挙がっているフランクフルトも面白い。基本システムは4-2-3-1で、やはり左ウイングが人材難。チームに同胞の長谷部がいるのも小さくないメリットとなりそうだ。
 

次ページ柴崎の移籍先には、ハノーファーも推奨できる。同胞の清武がいるのもメリットだ。

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