【J1トップ3順位予想】主力流出と怪我人続出の川崎…現状有利なのは横浜か。絞られた5チームの3位争いの行方は?

2021年09月15日 河治良幸

川崎と横浜の優勝争いは終盤戦でのピーキングが鍵に

ほぼ川崎と横浜の2チームに絞られた感のあるJ1の優勝争い。川崎は主力流出と怪我人が続出し…。(C)SOCCER DIGEST

 28節を終えた今季のJ1リーグも、一部のチームを除いて残り10試合。現時点で優勝争いは川崎、横浜の2チームに絞られた感があり、一方でACL出場圏内の3位争いは混迷を極めている。

 ここではライターの河治良幸氏に、チーム状況や今後の日程、注目選手などを踏まえたうえで、今季J1の最終的な「トップ3」の順位を予想してもらった。

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【河治氏のトップ3予想順位】
優勝:横浜F・マリノス
2位:川崎フロンターレ
3位:浦和レッズ
 
 本来は純粋にサッカーのクオリティで比較して順位を決めたいところだが、最後はコンディションや怪我人の数が大きく影響してくるのが長いシーズンの常だ。今シーズンの横浜と川崎は、スタイルこそ違えど、ベースとなる攻守の強度がかなり接近しているだけに、なおさら終盤戦でのピーキングが鍵になってくる。

 その視点で見れば、やはり現在は横浜が有利な状況にあるだろう。東京五輪による中断前の時点では、まだ川崎が有利と見ていたが、夏の移籍だけでなく、あまりにも怪我人が続出したことでベンチワークが難しくなっているのは、直近のリーグ戦やPK戦で敗退となったACLの蔚山現代戦でも表われている。

 中断明けのリーグ戦の成績を見ると、横浜が6勝1分1敗で、24得点8失点と、攻撃的なスタイルがうまく結果につながっており、失点を喫した試合でも、それを補って有り余る得点力でカバーしてしまう。

 一方の川崎はルヴァンカップ、天皇杯、ACLが挟まったことで、中断明けのリーグ戦は5試合しかなかったが、2勝2分1敗、5得点2失点と前半戦よりロースコアの試合が多い。終始、優勢に進めていたのは2-0で勝利した中断明け初戦の大分戦ぐらいだ。

 コロナ禍の特別ルールとして5人交代制が採用されたことで、チームはスタメンとサブというよりも、スターターとクローザーの色合いが濃くなった。昨シーズンの川崎はその点でライバルたちを凌駕しており、横浜は少し苦しんでいたところがあった。
 

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