山口蛍と酒井高徳が見る東京五輪「日本のキーマンは?」「注目国と気になる選手は?」

2021年07月22日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「前線の選手がどう攻撃の連動に加わるか」(酒井)

ロンドン五輪に出場した山口(左)と酒井(右)。日本のベスト4入りに貢献した。(C)SOCCER DIGEST

 初戦でスペインを破った勢いそのままに、メダル獲得まであと一歩まで迫った12年のロンドン五輪。世界を驚かせたその躍進に大きく貢献したのが、ボランチの山口蛍とSBの酒井高徳だった。五輪を知るふたりは東京五輪をどう見ているのか。今大会における日本のキーマン、そして対戦国について語ってもらった。

――◆――◆――

――今大会で日本はどこまで勝ち上がれそうでしょうか。

山口 予想というより希望を言うと、日本開催の大会でもあるし、当然金メダルを目指してほしいです。

酒井 最低でもメダルを獲ってほしいよね。もちろん金に越したことはないけど、何色だったとしても日本サッカー界にとっては大きな意味がある。

――日本が勝ち上がるためのキーマンは?

酒井 今回はみんなレベルが高いからな。

山口 みんなに期待しているよね。
 
酒井 だよね。ただ俺はそのなかでもフォワード陣に注目している。今回のチームは中盤に上手いタレントが集まっているイメージがあるので、前線の選手がどう攻撃の連動に加わるかはひとつのポイントだし、なおかつ当然ゴールを取らなきゃいけない。どうしても中盤がフォーカスされるなかでどれだけ存在感を出せるかはすごく大事になる。中盤を生かしながらもエゴを出せるか。林(大地)くん、(前田)大然、上田(綺世)くんという、それぞれ違うタイプの選手がどの試合にどう絡むかというのは個人的に興味があるな。

山口 確かに、それはあるね。俺は(酒井)宏樹って言ってあげたほうがいいのかな。

酒井 ハハハ。いや、宏樹はいいでしょ。

山口 A代表でも所属チームでもここ1年で一番パフォーマンスが良かったのが(遠藤)航。俺はポジションが同じで、ボランチの大切さがすごくよく分かるから、彼の働きは勝ち上がるためにはカギになってくるんじゃないかと。かなり期待しています。

――遠藤選手にとっては、グループリーグで敗退したリオ五輪のある意味リベンジでもありますね。

山口 そうですね。でもあの時よりも数段レベルアップしているし、見ていてもすごく変わったなと思う。
 

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