プロ分析官が注目の『浦和×神戸』を徹底展望! 見どころは“数的優位”を巡るバトル!

2021年05月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

イニエスタは先発でも問題ないはず…

杉崎氏の「浦和レッズ対ヴィッセル神戸」予想フォーメーション。

 直近の4試合で負けなしと好調の8位・浦和レッズが、ホームに7位のヴィッセル神戸を迎える、上位進出を狙う両チームにとって重要な一戦。アンドレス・イニエスタの先発復帰にも注目が集まる戦いが5月22日に埼玉スタジアム2002で行なわれる。

『サッカーダイジェストWeb』では、Jリーグの各クラブでスカウティング担当を歴任し、2019年には横浜でチームや対戦相手を分析するアナリストとして、リーグ優勝にも貢献した杉崎健氏に、15節・浦和対神戸の勝負のポイントを伺った。

 確かな分析眼を持つプロアナリストは、この注目のゲームをどう見るのか。予想布陣の解説とともに、試合展開を4つの状況に分け、それぞれの見どころを語ってもらった。

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●浦和レッズ
今季成績(14節終了時):8位 勝点23 7勝2分5敗 16得点・17失点

●ヴィッセル神戸
今季成績(14節終了時):7位 勝点24 6勝6分2敗 19得点・13失点

【予想布陣解説】
 6月6日・13日に立て続けに行なわれるルヴァンカップ・プレーオフステージが同じカードとなったため、今回の解説はプレーオフの展望としてもお楽しみいただけると思います。

 浦和は前回のルヴァン杯・横浜FC戦では、リーグ戦からある程度メンバーを変えて臨んでいました。そのなかで、リーグ戦から続けて出場した柴戸海選手と小泉佳穂選手のコンディションが心配されますが、ともにスタミナに自信を持っている若い選手なので問題はないでしょう。前節のガンバ大阪戦は3-0と快勝していて、チームとしても非常に良い出来ですので、大幅にメンバーを変えることはないと予想しました。

 ベテランの阿部勇樹選手のコンディションも考えなければいけませんが、リーグ戦ではベガルタ仙台戦とG大阪戦に出場し、この2試合は非常に守備も安定していました。前回のルヴァン杯では7分程度しか出場していないので、今回スタートから出ても問題なさそうです。

 神戸については、とくに守備陣のメンバーはこれまでと変える必要はないでしょう。前節のセレッソ大阪戦ではラストワンプレーで追いつき、1-1に持ち込みました。その前の横浜戦(●0-2)は負けてしまいましたが、大幅に守備を崩されたという敗戦でもなかったですし、ここまでの安定感も含めてもDFは同じメンバーでいくと考えています。

 変更がありそうなのは前線の選手。注目のアンドレス・イニエスタ選手は怪我から復帰して公式戦4試合連続で途中出場しています。今季の出場時間もトータルで100分を超えましたし、そろそろ先発でも問題ないはず。ただチームとして、彼の年齢なども考慮すると怪我を再発させたくない考えは当然ある。そのため、ベンチスタートもあるかもしれません。

 前節、ベンチ外だったセルジ・サンペールに関しては情報がないので、怪我かもしれません。ですので、もし彼が起用されないのであれば、前節と同様に山口蛍選手とコンビを組むのは郷家友太選手になるのではないでしょうか。

 また、EURO2020に臨むベルギー代表に選出されたトーマス・フェルマーレンの離脱時期は不明。ただ、大会開幕の6月11日まで約3週間あることから、まだ出場の可能性はあるのではないでしょうか。
 

次ページ浦和の自陣からの攻撃vs神戸の敵陣での守備

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