東京五輪の登録メンバー18人を識者が大予想!「吉田抜きには戦えない。“雑草”FWのサプライズ招集も…」

2021年05月18日 元川悦子

人材豊富なセンターバックの人選は?

元川氏が予想した東京五輪の登録メンバー18人。赤字がオーバーエイジ。

 東京オリンピックの開幕まであと2か月あまりとなった。森保一監督は6月の2試合を最終選考の場と据えているが、一足早いこのタイミングで、五輪代表に精通する識者に登録メンバー18人を予想していただいた。フリーライターの元川悦子氏の見立ては?

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 新型コロナの変異型ウイルス拡大で、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長の来日が6月に延期になるなど、東京五輪開催がいまだ不透明な状況だ。

 それでもU-24日本代表の歩みを止めるわけにはいかない。6月には5日(ガーナ戦)と12日にテストマッチが行われる予定で、これがメンバー決定前最後の見極めの場となる。日頃から視察を欠かさない森保監督としても、最終絞り込みの機会を最大限有効活用したうえで、金メダルを狙える最強布陣を選ぶ構えだ。

 そこで最近の各クラブでの活躍度なども踏まえながら、現段階での五輪登録メンバー18人を予想してみることにする。

 まずGKだが、今季J1フル出場の大迫敬介(広島)、沖悠哉(鹿島)、谷晃正(湘南)のうち2人の選出が有力視される。このうち、森保監督が2019年コパアメリカ(ブラジル)や2019年EAFF E-1選手権(釜山)などA代表活動に帯同させた大迫は当確。もう1枠を沖と谷が争うことになる。

 2人を比較した場合、ビルドアップ能力や攻撃の起点となる力は沖が上だが、シュートストップや反応の部分では谷が優位。五輪の南アフリカ、メキシコ、フランスという対戦相手を考えた時、劣勢に回る時間帯が長くなる分、谷の方が持ち味を発揮できそうだ。加えて、インドで開催された2017年U-17ワールドカップに出場するなど国際経験値が高く、修羅場をくぐった回数も多いだけに、今回は彼を選ぶほうがベターだろう。

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 一方、センターバックは人材豊富で悩ましいところ。が、A代表の主力である冨安健洋(ボローニャ)、ボランチ併用可能な中山雄太(ズウォーレ)、板倉滉(フローニンヘン)の欧州組3枚は確実だ。森保監督はさらにオーバーエイジ枠の吉田麻也(サンプドリア)という重要なコマを加えると見られる。

 2014年ブラジル・2018年ロシアの両W杯に加え、2008年北京・2012年ロンドンの両五輪を経験しているA代表キャプテンの実績は申し分ない。そして仲間を鼓舞できる牽引力も見逃せない。3月の日韓戦でも「Jの1.5倍の強度を出せ」と言われた山根視来(川崎)がいきなりゴールを決めた通り、言動から世界基準を示せる点は心強い。指揮官の信頼も絶大で、吉田抜きに今回の五輪は戦えないと言っても過言ではない。

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