プロ分析官が注目の一戦『鹿島×神戸』を徹底展望! ダブルボランチのポジショニングが勝負の分かれ目に!?

2021年04月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

スタートは両チームともに前節とほぼ同じメンバーか?

杉崎氏の「鹿島アントラーズ対ヴィッセル神戸」予想フォーメーション。

 相馬直樹新監督就任後、公式戦2連勝中と上向き調子の鹿島アントラーズと、直近のリーグ戦6試合で無敗のヴィッセル神戸が、4月24日に県立カシマサッカースタジアムで激突する。

『サッカーダイジェストWeb』では、Jリーグの各クラブでスカウティング担当を歴任し、2019年には横浜F・マリノスでチームや対戦相手を分析するアナリストとして、リーグ優勝にも貢献した杉崎健氏に、11節・鹿島対神戸の勝負のポイントを伺った。

 確かな分析眼を持つプロアナリスト界の第一人者は、注目の一戦をどう見るのか。予想布陣の解説とともに、さらに試合展開を4つの状況に分け、それぞれの見どころを語ってもらった。

――◆――◆――

●鹿島アントラーズ
今季成績(10節終了時※1試合未消化):12位 勝点11 3勝2分4敗 11得点・12失点

●ヴィッセル神戸
今季成績(10節終了時):5位 勝点19 5勝4分1敗 14得点・9失点
 
【予想布陣解説】
 両チームともにルヴァンカップで大幅にメンバーを変えたので、おそらくお互いに前節のリーグ戦とほぼ同じメンバーで臨むだろうという予想です。

 難しいのは、すでにチームに合流している新外国人選手を起用するかどうか。ただ、前節出場した選手のパフォーマンスが悪くなかったという点を考え、スタートはそのままであろうと予想しました。

 並びを変えたのは神戸のサイドハーフ。前節の湘南ベルマーレ戦で、試合開始から35分までは初瀬亮選手が左、井上潮音選手が右でスタートしていました。しかし、その後にポジションを逆に変え、最後まで戦っていました。右サイドを務めた前半の井上選手は、ボールに絡むシーンが少なかったですし、彼の特長をあまり生かせていなかった。ですから、湘南戦とは変えて初瀬選手が右で井上選手を左に配置しています。

 また、鹿島の左サイドバックの永戸勝也選手はスピードがあり、積極的に攻撃参加をするタイプなので、神戸のサイドハーフは守備に戻る必要が多く出てくる。その場合、もともとサイドバックでもあり、守備力のある初瀬選手が右サイドをやるのがいいのではという考えです。
 

次ページ鹿島の自陣からの攻撃vs神戸の敵陣での守備

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