「オランピック・老人ホーム」長友佑都のマルセイユ加入に賛否両論! “高齢化”を現地紙記者が痛烈に皮肉る【現地発】

2020年09月01日 結城麻里

8月31日に正式に入団が発表された

酒井が所属するマルセイユに加入した長友。現地では厳しい声も…。(C)Getty Images

 日本代表DF長友佑都のマルセイユ入りが発表になったフランスで、このリクルーティングをめぐり賛否両論が沸き起こっている。

 真っ先に揶揄したのは、『France Football』誌のナビル・ジェリット記者だ。同記者が書いたのは、世界的に有名な同誌ではなく、ソーシャルネット上だったが、長友が33歳である点を指摘し、「理解できない」「元インテルの選手は明らかにOM(マルセイユ)の未来ではない」とバッサリ斬った。

 またディミトリ・パイエ、ケビン・ストロートマン、ステーブ・マンダンダはもとより、酒井宏樹、アルバロ・ゴンサレス、ダリオ・ベネデット、ヴァレール・ジェルマンらベテランが多いことを強調し、「オランピック・老人ホーム」と痛烈に皮肉った。

 これにはフットボールファンから笑い絵文字と泣き笑い絵文字が寄せられ、「今回ばかりはナビルに同感だ」、「しかもナガトモはずっとケガしていた」、「ナガトモって誰?」などの発信が多く寄せられた。

 だが、「黙れ」、「他のクラブのことを喋ってろ」、「サカイとナガトモのちょっとした戦士コンビになるさ」などの反発や反論も飛び出し、ネット上にはなかなか熱い丁々発止が出現している。

 これを受け、「ナガトモにすでに危険が」などと報道するサイトも登場。ガラタサライで昨シーズンにパリ・サンジェルマンと対戦したチャンピオンズ・リーグ(CL)でも、「存在感がなかった」と指摘されている。

 さらに、『Winamax』のプレゼンテーターとされるトマ・ボナヴァンも、辛口のツイートをした。

「(マルセイユの)プロジェクトが理解できない。25歳未満をリクルートするというトレーディング・プロジェクトで、巨大なスカウト網をもつという触れ込みのもとパブロ・ロンゴリア(新任のスポーツディレクター)まで連れてきて、挙句の果てに帽子の中から取り出したのがナガトモか。言うまでもなくナガトモは、…右利きだ! じゃあ、誰が(ジョルダン・)アマビの左サイドバックで競争するというんだ」

 これにも賛否両論が飛び出したが、冷静な意見も散見。「クラブはトレーディングなんて一度も口にしていない。しかも(長友とは)1年しか契約していないじゃないか」、「滑稽な額の予算全てを9番(獲得)に注ぎ込みたいと発表したのだから、左サイドバックの代役に模範になる選手をタダで獲るのはとてもいいことだ。若手はプレーしながら徐々にしか進歩しないが、ナガトモなら15試合中10試合で炸裂してくれる。要するにグッドアイデアだと思う」などの声が見られた。

次ページひとりめの “サムライ”も、加入当初はからかわれていた

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