「中盤は100%つなげる選手を選びました」【橘ゆりかが選ぶJ歴代ベスト11】

2020年04月30日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

李選手がアジアカップでつけた19番は…

赤く囲っているのが「MY BEST PLAYER」。橘ゆりかさんが挙げたのは11年アジアカップの豪州戦でのボレーシュートが印象的な李忠成だ。

 とにかく私の中で記憶に強く残っているのが、2011年のアジアカップを制した日本代表のメンバー。ですので、オーストラリアとの決勝戦でファインゴールを決めた李選手をはじめ、その時に活躍した選手を何人か選びました。

 そこに、2012年からお仕事で縁のあるFC東京の選手を組み合わせたベストイレブンにしています。えっ、イニエスタ選手は日本代表でも、FC東京在籍でもない? まあ、特別枠です(笑)。今のJリーグの中でも抜きんでた存在で、プレーの一つひとつが"教科書"みたいなイメージ。その上手さを言葉でどう説明していいか分からないくらい、凄いプレーヤーです。

 この11人の中で特に思い入れが強いのは李選手。途中からチャンスをもらってここぞという時に決める姿に感銘を受けました。ちなみに、李選手が11年のアジアカップでつけた19番は、私がかつて『アイドリング!!!』の19号として活動していたこともあって、思い出深い番号なんです。

 オーストラリア戦で李選手の決勝ゴールをアシストした長友選手は外せません。左サイドバックは、正直、他に見当たりませんでした。スタミナ、クロスの精度、キャラクター、そういうものを全部含めて長友選手を上回る左サイドバックはいないと思います。

 左が長友選手なら、右サイドバックは内田選手でしょ、という感じです。このふたりは(10-11シーズンの)チャンピオンズ・リーグ準々決勝で日本人対決をしていて、そこから私も海外のサッカーを見始めました。ビジュアルはもちろんプレーも格好いい内田選手は鹿島に復帰してからもみんなに愛されているし、度重なる怪我に苦しみながらも存在感が今なお凄いですし、ベストイレブンに値するサイドバックだと確信しています。
 
 内田選手の左に構えるセンターバックは吉田選手。走れる、競れる、高さもあるディフェンダーで、今の日本代表にも欠かせない。森重選手とも相性がいいので、ここは吉田選手が適任です。

 吉田選手と同じく長谷部選手も危機察知能力が抜群。いてほしいところにいてくれる、チームの縁の下の力持ちですよね。献身的にプレーできるし、どの監督からも重宝されそうな気がします。調子の波がないので、中盤の真ん中にいてくれると安心できます。試合展開によってはセンターバック的な仕事を任せてもいいし、とにかく頼りになります。

 個人的な理由で選んだのが乾選手。地元が近くて……(笑)、応援しています。もちろんベストイレブンに相応しい選手でもあります。Jリーグから海外のクラブに行って、ロシア・ワールドカップではゴールも奪っている。あとバルサ相手に2ゴールを決めていて、足もとの技術も「柔らかっ!!」っていうぐらい素晴らしい。左サイドからグイグイっと攻め崩す姿は格好いいです。中島(翔哉)選手と迷いましたが、ここは乾選手で!!
 

次ページ森重選手は相手からすればとても嫌

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事