31歳の生ける伝説、レバンドフスキ。ブンデスの歴史的な記録に最も近いストライカーの原動力は?【現地発】

2019年11月28日 中野吉之伴

14分31秒で4ゴールを叩き込む!

驚異的なペースでゴールを量産しているレバンドフスキ。本人も自信に満ち溢れている。 (C) Getty Images

 ロベルト・レバンドフスキは、伝説を創るのかもしれない。

 現地時間11月26日、チャンピオンズ・リーグ(CL)第5節が行なわれ、バイエルンはレッドスターと対戦し、6-0で勝利。このうち4得点をたった14分31秒で叩き込んだのが、レバンドフスキだ。CLは開幕から5戦すべてでゴールを決めている絶対的ストライカーは、リーグでも好調を維持している。

 ブンデスリーガは現在12節まで消化されているが、レバンドフスキは前節の11試合までで16ゴールという驚異的な数字を残していた。開幕から11試合連続でのゴールはブンデスリーガの歴史で初。また、11節終了時に16ゴールという数字も、74年にゲルト・ミュラーが樹立した15ゴールを超える新記録だ。

 前々節のドルトムント戦後、生けるレジェンドは、ミックスゾーンの報道陣の前で、にこやかに試合と自身のプレーを振り返った。

「すごく満足しているよ。チームは今日素晴らしいプレーができた。攻撃でも、守備でもね。1対1の競り合いでも多くかったし、ゲームをコントロールすることができた。

 (監督交代から)短い時間でここまでのパフォーマンスを出すことができてよかった。多くの分野で改善することができた。もちろん、パーフェクトというところまでは来てないし、修正すべきところもある。そんななかでも集中してもっといいプレーをし、試合に勝てるようにと取り組んできた結果だ」

 それにしても、今季のハイペースぶりには目を見張るものがある。

 得点パターンも多種多様だ。サイドからのクロスをダイレクトで合わせたり、スルーパスで抜け出してゴールに流し込んだり。フランクフルト戦(第10節、1-5で敗北)では、開始早々にDFボアテングの退場で数的不利に陥ったが、単独で相手を振り切り、2点を奪われた後に、反撃の一歩となり得るゴールを決めてみせた。

 ターンの鋭さ、ボールを運びだすコース取り、相手のマークを跳ね返す力強さ。すべてが超一級品だ。さらに、得点を決めているだけではない。ボールを収め、相手をひきつけ、味方選手の攻撃を引き出すプレーにも、非常に優れている。

次ページ偉大な記録の更新を視野に入れている

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事