「クボはずば抜けたセンスの持ち主」スペインの重鎮記者が久保建英を大絶賛!「特別な選手として育てるべき」と提言

2019年08月03日 下村正幸

「ベイルとは対極に位置する」と称賛

アウディ・カップでは短い時間で存在感を発揮した久保。重鎮記者も手放しで称賛する。(C)Getty Images

 久保建英の快進撃が止まらない。日本ではレアル・マドリーへの入団が決まってから「久保フィーバー」が始まったが、現地スペインでもキャンプ、プレシーズンマッチと出色のパフォーマンスを見せ続けるニューフェイスヘの注目度が日に日に上昇。様々なメディアが主役のひとりとしてそのプレーや振る舞いを報じている。
 
 そんななか、スペインきっての重鎮記者、サンティアゴ・セグロラが2日付の『AS』紙のコラムにおいて、「稀有なタレント、久保の育成はマドリーにとって威信を賭けた重要な挑戦」というタイトルで持論を展開している。
 
このコラムで、セグロラ記者はプレシーズンマッチが始まっても昨シーズンに続いて低調なプレーを続けるチームにあって、久保の活躍ぶりを称賛。バルサが再獲得を逸したのは、裁判で訴えられるに値する「大失態」と断罪した後、そのプレースタイルについてこのように分析している。
 
「クボの最大の長所は、サッカーの理解度の高さにある。ボールに触れるたびに、明晰かつクレバーな頭脳を駆使して効果的な攻撃へと繋げる。そのインテリジェンス溢れるプレーはガレス・ベイルとは対極に位置する。一つひとつの決断に意味があって、そのほとんどがその場面において最適解を叩き出している。ずば抜けたセンスの持ち主であるにもかかわらす、決して才能をひけらかすことはない。
 
 身体のサイズはまだ小さく、プレーにも軽さがある。しかしそうしたフィジカル面の不足分を補って余りある、失敗を恐れずにチャレンジする勇気とチームのために身を粉にしてプレーし続ける献身性を持っている。負けん気も人一倍強く、ボールを奪われることを決して潔しとはしない。
 
 トカゲのような俊敏な動きで2ライン(DFとMF)間で巧みにパスを呼び込み、攻撃を活性化する。相手ディフェンダーに囲まれていても、いつの間にかフリーの状態になっている。パサーとしても優秀で、とりわけ得意のショートパスを活かした局面を一気に打開するスルーパスは目を見張るものがある。ミドルレンジから放たれるシュートも武器の一つ。左利きだが、状況に応じて右足からも遜色ないシュートを蹴れる」
 

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