【橋本英郎】アジアカップ制覇への肝は「ボランチ」。絶対軸・柴崎とコンビを組むべき適任者は…

2018年12月14日 橋本英郎

森保監督が明かした「キーワード」にグサっと刺された

試合勘の鈍化が不安視される柴崎だが、筆者は問題なしと太鼓判を押す。その根拠はどこに? 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 Jリーグのシーズンが終わりましたね。現在はクラブワールドカップが開催中ですが、年が明けたらすぐにアジアカップが始まります。今回のコラムでは、先日発表された日本代表メンバーをエリアごとで見ていきながら、分析してみたいと思います。

 大会登録のメンバーは23名。森保監督が発表記者会見でも話していた通り、選考のベースにあるのは「成長」の二文字。まずこのキーワードが僕のなかではグサッと刺さりました。意図を探るうえで大きなポイントだと思います。

 まずはGKから。東口順昭選手、権田修一選手、そしてシュミット・ダニエル選手の3人です。

 どのキーパーも代表での試合出場数が多くないので、僕は横一線だと見ています。年齢的にもこれから十分成長が見込めると思いますし、なにがきっかけで化けるか分からない。そうした点からも、あえて1番手を大会前には決めずに、1番調子の良い選手を先発起用するのではないでしょうか。グループリーグの対戦相手を見ると、突破は決して難しくない。3試合で1試合ずつ出場機会を与えることも考えられます。ただ、成長させたいと森保監督に思わせる選手が開幕前に現われたなら、その選手を辛抱強く起用し続けるかもしれません。

 
 次はDF。ここは1番、ベテランと若手が共存しているゾーンだと思います。

 若手にとってはベテランから学べる環境である一方、彼らをライバルとして捉えられるか、超えられる存在として考えられるか。きわめて重要なポジションなので、森保監督はベテラン選手を外さず起用してくると予想できます。

 そのなかでも、個人的に注目しているのはセンターバックの冨安健洋選手です。吉田麻也選手の横で、1枚も2枚も殻を破って大化けしてほしい。サイズ(188センチ)があるだけでなく、足下の技術も高くて、チャレンジする気持ちもある。吉田選手と組める機会はそんなに多くないかもしれませんが、得られるものは本当に多い。この大会中に盗めるものは盗みまくってほしいですね。

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