【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|東福岡編

2014年07月07日 平野貴也

個々の能力は高いものの、いまだ十分に生かし切れず。

東福岡
所在地:福岡県福岡市博多区東比恵2-24-1
創立:1955年 創部:1970年
主なOB:長友佑都(インテル)、古賀正紘(福岡)、本山雅志(鹿島)、千代反田充(徳島)など。(C) SOCCER DIGEST

 東福岡は、今シーズンも破壊力のある攻撃でWESTの上位を狙っている。
 
 長身で正確なボールコントロールを見せるキャプテンのMF中島賢星がチームの中心となり、スペースへ飛び込むプレーに迫力のあるFW木藤舜介、相手を弾き飛ばすような突破が魅力の右ウイングの増山朝陽、巧みなつなぎを見せる左ウイングの赤木翼と、個性溢れるアタッカーを操る。他にも、推進力のある藤井慶樹らがおり、攻撃の駒は実に豊富だ。
 
 とりわけ、中島を経由したビルドアップから、3トップへつないで敵の守備を脅かし、バイタルエリアで再び中島が攻め上がってシュートを狙うような場面が生まれると、ゴールの可能性が高まる。プレミアWESTでは開幕のC大阪U-18戦と3節のG大阪ユース戦を落としたが、4節からは3連勝。勝った試合は、いずれも3得点以上という破壊力を示した。
 
 しかし、7節は、5勝1分けの無敗で首位に立つ名古屋U18を相手に、カウンター狙いで臨んだものの、攻勢に立った序盤に得点できず、逆にペースを奪われての敗戦。中島は「周りを使って攻撃を組み立てて、自分もゴールに絡むのが理想。それができれば、周りの選手も生きてくる。今日は攻撃陣の距離が空いてしまい、いつもと同じ攻撃はできなかった。でも、自分が上がり切れるようになることもひとつの課題なので、飛び込んでいきたい」と反省点を挙げた。
 個々の良さを生かし切れていないところに歯がゆさがある。森重潤也監督は、連係面の修正を今後の課題に挙げ、次のように語っている。
 
「最後に(中島)賢星がゴール前でシュートを打つ場面があったし、東山戦では実際に得点も奪った。あとは、チームでその形をどれだけ増やせるか。最後の決定的な仕事に結び付けられるかが問題。もう少しチームプレーを大事にして、ストロングポイントをつなぎ合わせられれば良い」
「賢星も自分でやろうとし過ぎるところがある。サイドに関わるのではなく、そこは良い意味で味方に任せて、最後に仕事をすれば良い。そういう意味では少しずつの変化でチームとして伸びる要素はあると思う」
 
【U-18プレミアphoto】7節[WEST]名古屋U18 対 東福岡

次ページ攻守両面でコンビネーションを高められれば、優勝争いにも加われるはず。

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