【ベルギー2-0イングランド|採点・寸評】粘るイングランドに“トドメの一撃”を突き刺したアザールがMOMに!

2018年07月15日 内藤秀明・井川洋一

ベルギー――完成度は一枚も二枚も上手。

(C)SOCCER DIGEST

[ロシアW杯 3位決定戦]ベルギー2-0イングランド/7月14日/サンクトペテルブルク(サンクトペテルブルク)

【ベルギー 採点・寸評】
チーム 7.5

立ち上がりはイングランドにボールを回されるも、カウンターから両ウイングバックのアシストとゴールで先制。以降は相手のゆるいプレスもあって、デ・ブルイネ、アザール、ティーレマンスを中心に高い個人技が光った。鮮やかなカウンターを何度も発動し、終盤に追加点も。若いイングランドより、完成度が一枚も二枚も上手だった。ブラジル戦に次ぐハイパフォーマンスで大会を締めくくり、同国史上初の3位に。

[GK]
1 ティボー・クルトワ 7

今大会のベストGKのひとりは、試合を通じて高い安定感を披露した。正しい精神状態を維持し、判断、キャッチ、ボール捌き、配球のすべてが落ち着いたもので、ハイボールも無敵だった。

[DF]
2 トビー・アルデルワイレルド 8

厳しいマークとカバーリングが光ったうえ、クルトワを抜いたダイアーのループシュートはラインすれすれでクリア。攻撃の際には高精度のフィードでシンプルにチャンスを創出するなど、大きな存在感を示した。

4 ヴァンサン・コンパニ 6.5
的確な位置どりで要所を締め、シュートブロックに身体を張り、集中力は最後まで切らさなかった。その反面、タイミングをずらされて突破を許したり、インターセプトの成否にバラつきがあったりもした。

5 ヤン・ヴェルトンゲン 7
気の利いたポジショニングと鋭い読みでパスカットし、戻りながらの対応やボックス内のクリーンな守備も好印象。ウイングバックに入ってからは攻め上がるシーンもあったが、ボールはあまり来なかった。
 
[MF]
15 トマ・ムニエ  8

累積警告による欠場明けで元気な姿を見せた。序盤にカウンターからボックス内に駆け込んで押し込み先制。得点でさらに身体が軽くなると、迫力ある突進でカウンターの一番槍を務め、後半終盤には見事なボレーも放った。守備にも一切手を抜かず、クリーンシートにも貢献。

17 ユーリ・ティーレマンス 6.5(78分OUT)
新世代を担う大器が新たな歴史が懸かった試合に先発。堂々とボールを受け、球際の強さと確かな技術で局面を進めた。ただし周囲のエースたちに気を遣ったのか、グループリーグ3戦目のイングランド戦で見せたような自由な動きは自重。

6 アクセル・ヴィツェル 7
チームの司令官。周囲を動かし、みずからはそれ以上に動き、中盤をパトロールし、組織の綻びを許さなかった。常に首を振り、ボールはシンプルかつ確実に回し、出しどころがないときはみずから持って運んだ。

22 ナセル・シャドリ 7(39分OUT)
序盤のカウンターに猛然と抜け出し、鋭く折り返してムニエの先制点をお膳立て。35分、足に不具合を感じて交代するまで、好パフォーマンスを続けた。今大会で再評価を勝ち取ったひとり。
 

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