【パラグアイ戦 前日会見全文】「もっとチャンスを増やすための共有が必要だ」

2018年06月12日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「ガーナ戦もスイス戦も連動して敵エンドでディフェンスができていた」

パラグアイ戦の前日会見を行なった西野監督。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 2018年6月11日、オーストリアのインスブルックにあるチボリ・シュタディオンでパラグアイ戦(12日の現地時間15:05/日本時間22:05キックオフ)の前日会見が行なわれた。そこで西野朗監督はまず、試合に向けての意気込みを語った。

「おつかれさまです。ロシアに入る前の最後のテストマッチになります。ガーナ戦、スイス戦でトライできたこと、さらに最後の試合でまた可能性を求めていきたい。予め伝えていたとおり、起用の少なかった選手を明日テストしたい。決してスターティングメンバ―を固定して、考えているわけでもなく、キャスティングもいろいろとトライしながら、明日のゲームも入っていきたい。新しい可能性を、高いレベルで求めていきたい」

 質疑応答は以下のとおり。

──前の2試合でいろいろと課題が出てきましたけど、メンバーが変わるなかで守備の部分、攻撃の部分、一番どんなところを確認したいか?

「チームとしてのディフェンスの統一を、今朝もミーティングで話をして。スイス戦でもかなりグループとしてのディフェンスはできていた。狙いとするところは確かに、選手も求めて、連動、連続してっていうところのディフェンスはできていたと思います。

 ただやはり本選を考えたなかで、あのぐらいのプレッシングでどうなのかとか、あのタイミングでどうなのかとか。そういうところをやはり、全体で統一していかないと、オフェンスのメンバー、ディフェンスのメンバーのなかでのギャップがあると、やはり(スイス戦の)2失点目のような形にもなっていくわけで。

 対コロンビアを考えれば、そういう状況には持ち込みたくない。そのためにどうしたらいいかっていうところを統一していかなければいけない。2試合とも、今まで前半は0-1で折り返して、得点しなければいけないっていう後半のスタートを迎えているわけで。そのなかで6人交代ができる、それで中盤、オフェンスの選手をスイッチして投入していくなかで、フレッシュな選手が入れば、たしかにガーナ戦もスイス戦も、いいプレス、連動して敵エンドで、ディフェンスができていた。

 対スイスのビルドアップに対しては、非常にいい形でディフェンスができている面もありましたけど。現実、コロンビアに対してはどうかというところを、そういうなかでリトリートするタイミングだとか、さらに自エンドに押し込まれた状況だとかを、相手のコントロールのなかで行なうのではなくて、やっぱりみずからある程度、リトリートして引いたなかでブロックを作ってというところのタイミングとかを合わせていかないと、ガーナ戦も、スイス戦も、ある程度全体でプレスをかけていく動き自体は合っているんですけど、やはりそれを剥がされた瞬間の修正のポジショニングだとかが、ひとつ問題なので。そこをはっきりしようというところが、ディフェンス面で、今チームが持っている課題ですね。
 
 ボード上では午前中は、まあ、クリアになっていると思います。ピッチ上で、やはり、その感覚というものが、対コロンビアに対してどう対応できるか、というところを詰めれるだけ詰めていって、1対1の状況ではなかなか対応が難しいことを考えれば、そういうグループあるいは3ラインのなかでのポジショニングとかを、ディフェンス面では修正しなければいけない。

 ただ(ボールを)回収するだけではなくて、今、そこから攻撃に転じていくなかで、どう打開していくか。スイス戦では、その瞬間はよく取れていたと思った。ミスも少なかった。最終的なフィニッシュに持ち込むところで、やはり人が足りないとか、ディフェンスに追われて最後、オフェンスのメンバーのパワーが足りないとか、っていう状況になっていくので。現実はやはり、3人の交代の中で、90分間をある程度コロンビアにコントロールされていても、そのなかで転じていく力っていうものを、バランスよく見せないといけないと思う。明日のメンバーも同じような総力戦で戦いますけど、課題を修正して入っていければ」

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