新指揮官レヴィー・クルピを緊急直撃!「ガンバ大阪は本当に生まれ変われるのか?」

2018年01月21日 川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

「間違いなく女性サポーターが倍増すると思う」

初めて足を踏み入れたパナスタのベンチで、さっそく選手たちに指示を飛ばす(?)。クルピ監督は「なかなかいい座り心地」とご満悦。写真:川本学

 5年間続いた長谷川前政権が終焉を迎え、新たなターンへと舵を切ったガンバ大阪。命運を託すべく新指揮官に招聘したのは、エリアライバルのセレッソ大阪で名声を築いた智将、レヴィー・クルピ氏だ。
 
 現在64歳のブラジル人監督は、なぜ青黒軍団のオファーを受け、4年ぶりの再来日を決めたのか。昨シーズンのガンバの戦いぶりをどう捉え、現有戦力のレベル、補強の必要性、そして目ざすべきスタイルをどのように見据えているのか。ふたたび大阪の地を踏んだ翌日、『サッカーダイジェスト』の単独取材に応じてくれた。
 
 時折ジョークを交えながら、真摯に一つひとつの質問に答える。通訳を担当してくれるのはもちろん、相棒の"ガンジー"白沢敬典さんだ。
 
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──およそ4年ぶりの日本、そして大阪はいかがですか?
 
「大阪のことは本当に懐かしく思っていたので、戻ってこられて本当に嬉しいよ。大阪は世界でいちばん美しい街じゃないかな。そして日本は世界に誇れる、すべてにおいて見本になれる国。またさまざまなことを学べる機会を得られて、ありがたいと思っている」
 
──ガンバからのオファーを受けて、率直にどう感じましたか?
 
「いろんな想いが蘇ったよ。ブラジルはいま、政治の腐敗が酷くて、国民は失望している。国自体に元気がないんだ。そんななかでこういうオファーを素晴らしい国からもらった。ブラジルより暮らしやすいし、なにより社会格差が少なく、誰もが互いをリスペクトし合い、教育のレベルも素晴らしい。そういうところで指揮を執れるのは、やはり自分の人生にとって大事なこと。そしてブラジルとは違って、日本は私の仕事をしっかり評価してくれる国でもある。いろんな意味で、コンタクトがあって嬉しかった」
 
──2013年の年末に日本を去る際、「次に戻ってくるときはガンバの監督としてだ」と話していました。まさかの展開です。
 
「ハハハ、冗談が現実になったね。まあ私のようなカッコいい監督が来たんだ。間違いなく女性サポーターが倍増すると思う。少なくとも我が家ではガンバサポーターが増えた。奥さんと娘がね。だからこれから確実に増えていくと思うよ(笑)」
 
──かつてセレッソを率いていた頃、対戦相手としてのガンバをどう見ていたのでしょう。
 

「毎年毎年、しっかり予算をかけて補強している。そして常にタイトル争いをしている。優勝、タイトルを欲する気持ちが伝わってくるクラブだった。昨シーズンはセレッソがふたつのタイトル(ルヴァンカップと天皇杯)を獲って好調のようだけど、2018年はかならずやガンバの年にしたい」

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