【東京V】ヴェルディイズムを受け継ぐ正統派イケメン、井上潮音の異才「ここにいちゃダメなんです」

2017年01月26日 川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

ルーキーながら堂々9位に食い込む。

新たなスタイルの構築に挑む新生・ヴェルディ。中盤の中軸を担うのが、この19歳の技巧派MF井上だ。(C)SOCCER DIGEST

 1月25日、東京ヴェルディは今季初のテストマッチに臨んだ。
 
 平日午前のキックオフにも関わらず、味の素スタジアム西競技場には400人近いファンがスタンドに陣取り、通常の5倍近い数のメディアが訪れた。スペイン人の新指揮官、ミゲル・アンヘル・ロティーナの下、スタイリッシュに生まれ変わろうとしている新生ヴェルディ。そのお披露目に注目が集まった。
 
 しかし──。J3のSC相模原を相手に、いいところなく0-1の敗戦。しかも相模原はブラジル人選手ら複数の練習生を含むメンバー構成だ。東京Vは前後半で20人がピッチに登場したが、選手の右往左往ぶりが顕著だった。
 
 それでも、試合後のロティーナ監督はニコヤカにこう話してくれた。
 
「まだ始動して2週間だよ。新しいスタイルの構築に取り組むなかで、なにができてできないのかを確認するための試合だ。その意味ではとても実り多き90分だった。一番気になったのはボールを下げ過ぎていた点。あれでは攻撃の形は作れないからね」

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 システムは一貫して3-4-3だった。3バックの前に2ボランチを置き、両ウイングバックには激しいアップダウンが要求される。前後半で異なったのは、3トップの形だ。前半はドウグラス・ヴィエイラをCFに据え、その両脇に二川孝広と梶川諒太をシャドーのように従わせた。一方で後半は、両ウイングをサイドに張らせた3枚。登録選手たちの個性を見極めながら試行錯誤を続けている印象で、今後は、バルセロナ型の4-3-3にもトライする予定だという。
 
 戦術の肝となるのは、やはり2ボランチだろう。なかでも新スタイルはパスサッカーを基本軸とし、緩急の付いた攻撃が理想となるだけに、司令塔は重責を担うこととなる。ここにきて俄然期待値を高めているのが、2年目の井上潮音(しおん)だ。昨春にとある会社が行なった「Jリーガー・イケメン選手権」で、ルーキーながら堂々9位に食い込んだ、かなりのイケメンである。
 

次ページ期待されるのは「名手モストボイ」の役回り。

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