智将ジョゼップ・グアルディオラを筆頭に、今夏は少なくない指揮官が新天地での挑戦を開始した。気になるのはその出来だろう。十分な結果を残せているか。また説得力のある内容か。欧州４大リーグの注目の新監督の出来を確認したい。

■リーガ・エスパニョーラ

　大きな衝撃をもたらしたのが、清武弘嗣が所属するセビージャのホルヘ・サンパオリだ。欧州初挑戦にして、しかも新戦力が大半を占めるチームを瞬く間に統制。攻守にアグレッシブなスタイルを確立し、スペインに新風を吹かせたのだ。リーガとＣＬの計11試合で落とした星は、わずかにひとつ。結果も申し分ない。

　フラン・エスクリバの健闘も光る。開幕直前に招聘されながらビジャレアルらしいパスサッカーを実践。セドリック・バカンブら主軸を怪我で欠きながらのリーガ５位は立派だ。昇格組アラベスを巧みにまとめ上げたのがマウリシオ・ペジェグリーノ。ハイライトはバルサに競り勝ったリーガ３節だろう。

　一方で、ファンデ・ラモス（マラガ）とキケ・サンチェス・フローレス（エスパニョール）の智将２人は、いずれも積極補強を敢行したチームで組織整備に手を焼いている。また、、超攻撃的なスタイルを貫いたとはいえ、結果が伴わず６節終了後にグラナダを解任されたパコ・へメスにも厳しい評価を下さざるをえない。

◎評価Ａ：文句なしの結果／内容
・サンパオリ（セビージャ）    
　　勝率62.5％／３位：５勝２分け１敗

◎評価Ｂ：十分な結果／内容
・エスクリバ    （ビジャレアル）    
　　勝率50％／５位：４勝４分け０敗
・ペジェグリーノ（アラベス）    
　　勝率25％／９位：２勝４分け２敗

◎評価Ｅ：まったくの期待外れ
・ファンデ・ラモス（マラガ）    
　　勝率25％／13位：２勝３分け３敗
・フローレス（エスパニョール）    
　　勝率12.5％／17位１勝４分け３敗
・パコ・へメス（グラナダ）
　　勝率０％／19位：０勝２分け４敗　※６節終了時