監督はハリルホジッチでいいのか? 続投or解任を問う

2016年09月30日 サッカーダイジェスト編集部

「理想は最終予選突破後に新監督就任?」

最終予選突破決定のタイミングで新監督を就任させて、1年で本大会に向けたチーム作りを行なう。これが理想的なシナリオだろう。(C)SOCCER DIGEST

 第2戦のタイ戦で勝利を収めたとはいえ、最終予選の初戦ではUAEにホームで敗れ、その手腕に疑問を抱かせた。識者4人の評価は? ここまでの指揮官を採点してもらい、続投か解任かを問うた。
 
●後藤健生(サッカージャーナリスト)
Q1:指揮官の採点は? A1:30点
Q2:続投派か、解任派か? A:当面は「続投派」
 
「高い位置でボールを奪って速く攻める」。ハリルホジッチ監督の哲学は間違いではない。だが、コンディションの悪い時にそんなサッカーを90分続けるのは不可能だ。有事の際にどうするのかというプランBが用意されていないことが、UAE戦で暴露されてしまった。
 
 ただ、プランA自体も怪しいものだ。「高い位置で奪う」ために、どのタイミングで、どの位置でプレシャーを掛けるのか。そういう具体的なプランが、監督就任から1年半を経過しても見えてこない。
 
 指揮官は日本人の「デュエル」 の弱さを盛んに指摘する。しかし、 問題点を指摘するのはメディアの役割で、監督の仕事は問題点を修正・改善すること。相手にアプローチする角度やタイミングの意識の共有で多少は改善されるはずだ。また、「デュエル」が弱いからこそグループでの守備を徹底させるべきだが、そうした修正もない。
 
 つまり、ハリルホジッチ監督は2億円以上と言われる高額な年俸に見合った仕事をしているとはとても言い難いのだ。
 
 それでも、現時点での監督交代はリスクが大きい。日本代表の戦力を考えれば、今のままでも予選突破は十分に可能なのだから、リスクを冒す必要はない。ただ、後任探しは(隠密裏に)開始しておくべきだ。そしていざという時にそのカードを切ればいい。

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