現地取材ライターが選定! EURO2016の印象的な出来事10選

2016年07月12日 熊崎敬

ピッチの内外で起こった様々な出来事のなかから厳選!

長かった1か月の戦い。そこで起こった印象深き出来事を振り返ろう。 (C) Alberto LINGRIA

 フランスの10都市を舞台に、約1か月にわたって激しい戦いが繰り広げられたEURO2016。最後に笑ったのは、初優勝を果たしたポルトガルだった。
 
 世界中から注目されるビッグイベントだけに、今回もピッチの内外で様々なことが起こったが、そのなかでも印象に残る事象を、現地で取材にあたったライターに厳選してもらい、ランク付けした。
 
 ここでもう一度、EURO2016の興奮を思い出していただこう。
◇10
地味なウクライナ、勝点&得点ゼロ…
 
 この大会で一番地味だった国はどこか。オーストリアやロシアも有力候補だが、やはりウクライナで決まりだろう。
 
 24か国中、唯一の得点&勝点ゼロ。この「ゼロゼロ」は、2000年ベルギー・オランダ大会のデンマーク以来となる不名誉な記録だ。
 
 2戦目で格下の北アイルランドに0-2と敗れ、最下位が決まったことでフォメンコ監督が辞任を申し出た。
 
 この早期敗退は、2年前のロシアとの紛争で経済が悪化、国内リーグが弱体化したことと無縁ではない。
 
 
◇9位
選手が次々にすってんころりん!――芝問題
 
 リール、マルセイユ、ニースの3会場はピッチ状況が悪く、転ぶ選手が続出した。
 
 これには、いくつか理由がある。5月からフランス中が長雨にたたられ、3会場で開幕3週間前に芝が張り替えられたからだ。
 
 またマルセイユは、5月中旬のコンサートでピッチが踏み固められてしまった。
 
 特に状況が悪かったリールでは、UEFAとスタジアム管理者が互いに批判を展開。決勝トーナメント直前に芝の張り替えが実施された。

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