【J1採点&寸評】柏×福岡|激闘のシーソーゲームは柏が制す。決勝点の輪湖をMOMに選出

2016年05月21日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

柏――MOMは決勝点の輪湖。1対1で完全勝利の伊東と個人技が目立ったD・オリヴェイラも高評価に。

【警告】柏=秋野(63分) 福岡=中村(18分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】輪湖直樹(柏)

【チーム採点・寸評】
柏 6
開始早々の先制点で流れを掴むと、テンポの良いパスワークから決定機を何度も作った。終盤に勝ち切った勝負強さは評価できるが、決定力を欠き、追加点を奪えずにリズムを崩していった点は修正したい。

福岡 5.5
前半は前線からのプレスがはまらず。またウェリントンの不調で攻撃の手立てもない散々な出来で、大敗を予期させたが、後半に一変。出足の鋭いプレスで主導権を握り、一時は逆転した。あのまま粘りきれれば連勝だっただけに、終盤の失速が惜しまれる。

【柏|採点・寸評】
GK
1 桐畑和繁 5.5
2失点目のシーンで、キャッチできず弾いてしまったのは悔やまれる。ただバックパスの処理などは安定していた。

DF
2 鎌田次郎 6
前半はFKに頭で合わせ、2度ゴールを強襲。得点こそなかったが、空中戦で強さを見せた。クロスボールへの対応も安定していた。

4 中谷進之介 6
ウェリントンに怯まずに激しく競り合った。相手のエースにうまく対応しつつ、SBのカバーもしっかりこなすなど、リーダーの風格を感じさせた。

5 増嶋竜也 5.5(62分OUT)
先制点のシーンでは、正確なロングパスで起点に。ただ守備ではセットプレー時にウェリントンのマークを外したりとルーズさが目についた。

22 輪湖直樹 7 MAN OF THE MATCH
武富、D・オリヴェイラとの連係は上々。左サイドを崩し、鋭いクロスボールを何度も供給した。終盤にはゴール前に飛び出し、逆転弾を叩き込んでチームに勝利をもたらした。

MF
14 伊東純也 6.5
序盤から積極的に裏に抜け出し、攻撃を活性化。持ち前のスピードを活かし、対峙する阿部との1対1で完全勝利した。

15 武富孝介 6
早い時間での先制点で、チームに余裕をもたらした。その後もDFの間に顔を出し、シャドーストライカーの仕事をこなした。
 
17 秋野央樹 5.5(80分OUT)
前半は、ビルドアップに絡みリズムを作ったが、囲まれて奪われることも。後半は小林の途中出場後にCBにポジションを移す。プレースキッカーとして高質のボールを配給したが、得点につながらなかったのが残念。

28 栗澤僚一 6
バランサーとしてスペースを埋めたり、中盤のブロックをコントロールしたりと目立たないところで実に効いていた。この試合の影の功労者と言える。

FW
19  中川寛斗 6
D・オリヴェイラの周りを衛星のように動き周り、福岡守備陣を混乱に陥れた。42分のシュートは惜しくもGKに止められ、今季初ゴールとはならなかった。

11 ディエゴ・オリヴェイラ 6.5(90分OUT)
前半に3本の決定機を外すも、後半には気持ちの乗ったシュートを突き刺し、試合を振り出しに戻す。ゴール後はチームメイトに発破をかけ、気持ちを乗せた。

交代出場
MF
25 小林祐介 6(62分 IN)
プレスの勢いが衰えてきた時間帯に途中出場。中盤の主導権を持ち直したのは、広範囲に渡って的確なカバーリングを見せたこの男の活躍があってこそだ。

DF
21 湯澤聖人  - (80分 IN)
物怖じせずに後方から果敢なドリブルを仕掛け、攻撃に活力を与えた。プロの水にも慣れてきたようで、今後のさらなる活躍が期待できる出来だった。

FW
10 大津祐樹 -(90分IN)
出場時間こそ短かったものの、ゴールに向かう気迫は感じた。もっと長時間見たいと思わせる攻撃的な姿勢は好印象だ。

監督
下平隆宏 6
U-23代表の中村やU-19代表の中山の不在を大きくは感じさせなかった。決めきれない状況にも焦らず、小林の途中投入で主導権を手繰り寄せた。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
 

次ページ福岡――邦本と城後はまずまずの出来。チームとしては終盤に失速した。

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