【バルサ番記者のクラシコ展望】万全とは言い切れないバルサに潜む危険とは――

2016年03月31日 ルイス・フェルナンド・ロホ

クラシコに全力を注げば3日後のCLに悪影響が。

バルセロナ対レアル・マドリーの予想布陣。(C)SOCCER DIGEST

 首位に立つバルセロナと3位のレアル・マドリー。30節を終えた時点での勝点差は10にまで開いた。今シーズンのリーガ・エスパニョーラを制すのは、バルサでまず間違いない。

 いまのバルサが終盤戦で勝点を大幅に獲り逃し、9ポイント差で2位につけるアトレティコ・マドリーや3位のマドリーに逆転を許すとは、正直考えにくい。

 サンチャゴ・ベルナベウ(マドリーのホームスタジアム)でのクラシコで4-0と大勝しているため、少なくともマドリーとの間には"11ポイント"の差が存在すると言っていいだろう。

 しかし、4月2日に開催されるクラシコについては話は別だ。ホームのバルサが優位なのは間違いないが、彼らには不安要素もある。

 バルサに潜む危険――。最大の懸念はスケジュールだ。バルサはクラシコの3日後(4月5日)に、チャンピオンズ・リーグ(CL)準々決勝のアトレティコ戦を控えている。リーガのタイトルをほぼ手中にしたいま、重要度ではCLが上。この点を、指揮官のルイス・エンリケがどう考慮するか。

 クラシコに全力を注げば、3日後のゲームに悪影響が出ないとは言い切れない。選手がクラシコで受ける疲労は尋常ではない。そこには肉体面だけでなく、さまざまな重圧による精神面での疲れも加わってくる。中2日で完全に回復することは、おそらく不可能だろう。

 ちなみにマドリーも翌週にCLを控えているが、水曜日開催とバルサより1日余裕があり、しかも相手は、明らかに格下のヴォルフスブルク。難敵アトレティコとの一戦を控えるバルサとは状況がまるで違う。

次ページMSNを含めた南米勢のコンディションが鍵。

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