「プレミアの魅力、予測不可能」ベン・メイブリーが注目試合を徹底プレビュー!日本特有の中継スタイルにも言及「イギリスではまずない」

2023年09月24日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「リバプールが1つ大きな強みを取り戻したと感じるのが…」

大阪の自宅からインタビューに応じてくれたベンさん。鋭い指摘が矢のように飛んだ。

 日本時間9月24日22時、遠藤航が新加入したリバプールと、昨シーズンにヨーロッパリーグカンファレンスリーグを制したウェストハムが激突する。共に21日にヨーロッパリーグを戦っており、中2日で臨むということで選手起用の面でも大いに注目を集める。

 この見所満載の一戦は『ABEMA』で生中継され、プレミアリーグを知り尽くしたイギリス人ジャーナリスト、ベン・メイブリーさんが解説を担当する。今回、サッカーダイジェストWebではそのベンさんを直撃。試合前に押さえておくべきポイントから、日本と海外の中継スタイルの違いまで、たっぷりと話を訊いた。

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――リバプールは5節を終え、4勝1分、ウェストハムは3勝1分1敗です。比較的好調な両者が顔を合わせるにあたり、どんな点に着目していますか?

「リバプールは最終ラインの不安定さもあり、中盤を完全に新しくする必要があったなかで、1つ大きな強みを取り戻したと感じるのが、上手くいかない試合でも逆転して勝利している部分。優勝したシーズンや、その後のシーズンに持っていた強み、メンタルの強み、経験から感じる強みを取り戻しているようにも感じて、なんとか勝つ強さを持っています。

 今だけなのか、これからも続くのか、ちょっと見てみたいところですが、ウェストハムにはアントニオという、凄いフォワードがいます。スピードも身体の強さもありますし、年齢的に大体、後半途中に交代させられるんですけど、それまでは、一生懸命ずっと走っているので、もし最終ラインにコンディション不良の選手がいれば、1番嫌な相手になるのかもしれません。そこはちょっと、リバプールは要注意かなと思います。
 
 それから、どちらも木曜、日本時間で金曜の朝に、ヨーロッパリーグの試合がありました。リバプールは昨シーズンまでずっとチャンピオンスリーグを戦っていたなかで、ミッドウィークに試合をした後の土曜のランチタイムキックオフに負けるケースが非常に多かったですね。今回は木曜ですから、日曜に試合でも中2日しかないし、しかも1番早い時間で、厳しい日程に対してターンオーバーでどうなるのか、気になります。

 もちろん、ウェストハムも状況は全く一緒ですが、ヨーロッパリーグあるあるの木曜→日曜のパターンに慣れてきています。それぞれの選手層の厚みの問題もあるんですけど、リバプールはメンバーをいっぱい入れ替えたばかりなので、不安材料がちょっと増えたのかもしれません。だから、プレミアリークの魅力でもあるアンプレディクタブル、予測不可能なところが、この試合はより一層増えるんじゃないかなと思います」

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