【日本代表】約5年振りに代表復帰の金崎。類まれなる積極性で本物のサプライズをもたらすか

2015年11月05日 増山直樹(サッカーダイジェスト)

最近の並外れたハイパフォーマンスを見れば、メンバー入りは驚きに値しない。

好調の鹿島を力強く牽引する金崎。積極的なプレーが際立ち、10月に入ってからの6試合で5ゴールを挙げている。(C)SOCCER DIGEST

 シャツをしっかりとパンツに仕舞い込んだ出で立ちが、180センチ・70キロの痩身をより際立たせる。そんな一見華奢な体型に見合わず、プレーはアグレッシブそのもの。ひとたびアタッキングサードで前を向けば、獰猛な獣のようにゴールに向かっていく――。

【写真】11月2連戦に向けた日本代表メンバー23人
 
 G大阪とのナビスコカップ決勝で完勝を飾り、第2ステージでも2位につける鹿島を最前線から牽引する金崎が、2010年10月の国際親善試合以来、約5年ぶりとなる日本代表復帰を果たした。
 
「日本代表に選出され光栄ですが、正直、驚いています。自分ひとりの力で選出された訳ではないので、チームメイトにも感謝したいです」
 
 今回のメンバー入りにあたって、金崎はそうコメントしている。しかし最近の並外れたハイパフォーマンスを見れば、メンバー入りは驚きに値しない。
 
 10月に入ってからの鹿島はリーグ戦、天皇杯、ナビスコカップの7試合を戦ったが、金崎はそのうち水戸にPKで敗れた天皇杯3回戦以外の6試合に先発出場。そしてチーム最多の合計26本ものシュートを放ち、そのうち5つがゴールネットを揺らしているのだ。
 
 眼前の相手を振り切って遠目からでもシュートまで持ち込む個の強さは際立ち、サイドに流れてからのドリブルでも局面を打開できる。相手DFの背後への抜け出しもシャープで、なによりプレーに迷いが感じられない。崩しに手数をかけ過ぎてチャンスを逃している感のある日本代表にとって、金崎の積極性はカンフル剤になり得る。

次ページ周囲と絡みながら、前線の幅広い範囲に顔を出す機動力も真骨頂だ。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事