「3年前に契約すればよかった」久保建英が語るソシエダの“クオリティ”と新天地での生活。「とても感激した」出来事とは?

2022年09月09日 ミケル・レカルデ

「ファンが僕の加入に確信が持てないかもしれないとは思っていた」

今夏に加入したソシエダの印象について語った久保。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 今夏にレアル・マドリーからレアル・ソシエダに移籍した久保建英に、地元紙『ノティシアス・デ・ギプスコア』が久保の独占インタビューを行なった。サッカーダイジェストWebでは、同紙の許可を得て、貴重なインタビューを掲載。最終回となる第5回では、ソシエダに加入しての印象や新天地での意気込みについて語っている。

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――レアル・マドリーか2年間のレンタル生活を経て、今夏、ソシエダに加入しました。ただ当初はファンの間であなたの移籍を巡り、チームの求めるレベルに達している選手かどうか懐疑的な見方もありました。

「SNSを見るのはあまり好きじゃないんだ。でも(マジョルカでの)1年目が僕のこれまでのベストシーズンということで、ファンが僕の加入に確信が持てないかもしれないとは思っていた。ソシエダが何年も前から僕に興味を持ってくれていたのは知っていた。でも僕は他の選択をした。だからファンが僕を歓迎してくれるか不安はあった。

 でも幸い最初の試合で、自分が言うのもなんだけど、かなりいいプレーをした。もちろんチームが僕の良さを引き出してくれることも事実だ。このチームには、ボールをうまく操り、クオリティの高い選手のパフォーマンスを3倍高める土壌がある。ファンに満足してもらえるプレーを見せたいし、喜びを与えることができればと思っている」

――ファンのハートを掴んだという実感はありますか?

「今のところはそうだね。街角やレストラン、ズビエタからの帰り道……。ファンのサポートは常に感じている。もっともっとお返しをしなければいけないと思っている」
 

――では自分にとって最適な場所に収まったという実感はありますか?
 
「こんな優秀なチームメイトと一緒にプレーできるんだったら、3年前に契約すればよかったと思ってしまうよ。ただ良い形でシーズンをスタートしたからといって、どういう終わり方になるかは分からない。いずれにせよ、僕は今ここでとてもハッピーだ。それは胸を張って言える」

――システムは(中盤ダイヤモンド型の)4-4-2と4-3-3を併用しています。その両方のシステムで、あなた自身はどこでプレーするイメージを持っていますか?

「プレシーズンでは、トップで起用されたことはなかった。練習でもメディアプンタ(トップ下)やインサイドハーフとしてプレーすることのほうが多かった。僕はポリバレント性を発揮することが好きだ。だからミステル(イマノル・アルグアシル監督)がそうやっていろいろなところで試してくれるのは嬉しい。信頼の証でもあるしね。

 4-4-2ではトップかインサイドハーフ、4-3-3ではインサイドハーフかサイドでプレーすることができる。4-3-3では、試合展開にもよるけど、前線の起点としてFW的な役割もこなしてみたい。ミステルは対戦相手に応じてシステムを使い分けたいと考えていると思うので、それに適応していきたい」
 

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