【アフガニスタン戦展望/予想スタメン付き】ハリルホジッチ政権下で初のアウェーゲーム。指揮官の自信に満ちた言葉をジャッジする試合に

2015年09月08日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

気候、カンボジア戦の低パフォーマンス……、不安材料は多い。

アフガニスタン戦の予想スタメン。より攻撃的に行くならボランチは山口ではなく柴崎だろう。左ウイングはカンボジア戦でキレがなかった武藤に代え宇佐美が起用される可能性も。

「湿度が低いぶん乾燥し、標高が高くてスプリントの後は息切れをする」(香川)
 
 アフガニスタン戦の舞台──イランの首都テヘランはアルボルズ山脈の麓に広がる大都市だ。照りつける太陽は容赦なく体力を奪い、ミネラルウォーターなしでは不安にかられるほど喉が渇く。確かに湿気は少ないが、サッカーに適した環境かと言えば頷けない。
 
 日本代表は大丈夫かと懸念が膨らむのは、そんな気候のせいだろう。過去のワールドカップ予選で中東勢に苦戦してきた一因も、おそらくそこにある。
 
 6月のシンガポール戦に続き、数日前のカンボジア戦でチームのパフォーマンスがピリッとしなかった点も不安を増幅させる。果たして、あの体たらくでワールドカップ本大会への出場権を獲得できるのかと、疑問を抱くサポーターも少なくないのではないか。
 
 開催地がイラン、対戦相手がアジア2次予選でカンボジアに1-0と勝ったアフガニスタンという点を踏まえても、多少なりとも心配になる。アザディ・スタジアムの収容人員(本来は10万人)が今回は3万3000人に制限されるのは朗報だが、それでも……。
 
「シンガポール戦がアクシデントだったと思わせたい」というハリルホジッチ監督の宣言も、今のところは半信半疑に映る。カンボジア戦の"辛勝"がかえって、アップセットとは言わないまでも、シンガポール戦の悪夢(引き分け)を予感させる部分はあるだろう。
 
 もっとも、前日会見に臨んだハリルホジッチ監督に慢心も焦りもない。「ふたつのポジションで誰が行くか分からない」というコメントから察するに、スタメンはカンボジア戦とほぼ同じになりそうだ。
 
 より攻撃的に行くなら、ボランチに山口ではなく柴崎を起用する手があるだろう。また左ウイングは、カンボジア戦であまりキレがなかった武藤に代えて宇佐美がスタメンに抜擢される可能性もある。本田らと並んで攻撃の核になる岡崎はカンボジア戦で無得点に終わったとはいえ、余程のアクシデントがないかぎり外れないだろう。

次ページ「重要なテーマ」(ハリルホジッチ監督)となるサイド攻撃が大きな鍵に。

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