【新潟】「相手を厳しくマークするだけではダメ」――。“新潟の屋台骨”レオ・シルバが語る『ボランチ像』とは

2015年09月06日 大中祐二

「自然にボランチに落ち着き、どんどん好きになっていった」

抜群のボール奪取と縦への推進力で、新潟の中盤を支えるL・シルバ。5月に急性胆のう炎の手術で戦線を離脱したが、第2ステージはコンスタントに出場を続けている。写真:徳原隆元

 昨季にベストイレブンに選ばれるなど、名実ともにJを代表するボランチとして君臨するレオ・シルバ。攻守両面でハイクオリティなプレーを披露するブラジリアンに、様々な角度からボランチの極意について語ってもらった。
 
――「ボランチ」というポジションに出会ったのは、いつですか?
 
「私は16歳までフットサルをやっていたんですが、そこから本格的に11人制のサッカーを始めて、その時のポジションがボランチでした。フットサルをやっている時から、後ろから前に関わっていくプレーが好きで、ポジションもフィクソ(編集部・注/GKの前に位置し、攻守に関わるポジション)でした。
 
 サッカーでもそうですが、後ろのポジションだとゲーム全体が見渡せますよね。ボランチは他のどのポジションよりも長い時間、ボールに触れるし、他のみんながCFをやりたがるなかで、私は自然にボランチに落ち着きました。そして、どんどんこのポジションが好きになっていったんです」
 
――好きになると同時に、自信もあったのでは?
 
「ポジション的には、中盤が自分に合っているとは思っていました。なぜなら、もともと持久力には優れていましたし、相手を背負ってプレーするのは得意ではなかったからです。フットサルでも後ろからゴール前に駆け上がってプレーに関わるスタイルでした。コーチ陣とも、最前線で相手を背負ってなんとかしようとするより、後方から前向きの視野を確保した状態でプレーするほうがいいと話していました」
 
――後方からのダイナミックな攻撃参加は、ビッグスワンを毎回、沸かせているプレーですね。
 
「自分の長所、武器はそこですから。プロになってからも、さらに良いボランチになるために、相手をいかにマークするかという部分を高めていきました。そうやって徐々に自分のスタイルが確立されていき、今も進化し続けているのです」

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