久保建英、前田大然、堂安律… 注目2連戦、東京五輪世代から「真の戦力」となるアタッカーは生まれるのか?

2022年01月27日 元川悦子

三笘離脱の中、中国&サウジ2連戦で注目される五輪世代の選手たち

今回の代表メンバーに招集された久保(左)、前田(中央)、堂安(右)。同世代のアタッカーで抜け出すのは誰だ? 写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 目下、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)最終予選でB組2位につけている日本代表。勝点1差でライバルのオーストラリアに追走されていることを考えると、やはり27日の中国戦、2月1日のサウジアラビア戦のホーム2連戦は勝点6が必要不可欠だ。ここまで1点差勝利しか手にできていない日本代表にとっては「いかにしてゴールを奪って勝ち切るか」というのが最重要テーマとなる。
 
 ここまでの得点源を振り返ると、伊東純也(ヘンク)が2点、大迫勇也(神戸)、田中碧(デュッセルドルフ)とオウンゴールで1点ずつという状況。伊東が点取り屋としての才能を開花させたのは朗報だが、南野拓実(リバプール)や浅野拓磨(ボーフム)含めたFW陣の不発が目につく。

「前回の中国戦で純也君が突破して大迫さんが決めたゴールシーンなんかは、今の代表の武器。相手がどこだろうが自分たちの形になる。90分通してやれば、ああいう隙は生まれてくる。攻撃陣がゴールを取ってチームが戦いやすい状況を早く作れるように意識していくしかない」と10月のオーストラリア戦で決勝点をお膳立てした浅野も、サイド攻撃の重要性に言及。南野も「2次予選の時と違って相手のレベルも上がっていますし、シュートに行ける回数も少なくなっている。その少ないチャンスの中で決めるのが大事」と自身の決定力を上げていく必要性を強調した。このあたりが中国戦における打開のポイントと言えるかもしれない。

 とはいえ、相手のリー・シャオポン監督も日本の直近3連戦は徹底分析しているはず。伊東や大迫に対して凄まじいマークをつけてくるだろうし、南野のゴール前の飛び出しも警戒されるはず。彼ら主力だけに依存していても、得点が生まれるとは限らない。やはり新戦力の出現が今こそ強く求められるのだ。

 最終予選中盤からは田中、三笘薫(ユニオン=サン・ジロワーズ)など東京五輪世代が徐々に頭角を現わしつつあるが、まだまだ存在感が薄い。97年生まれの中山雄太(ズウォーレ)や板倉滉(シャルケ)、三笘は今年25歳。決して若いとは言えない。2010年南アフリカW杯でブレイクした時の本田圭佑は24歳、長友は23歳だった。となれば、彼らは今年こそ「真の主軸」を狙っていく必要がある。

【PHOTO】W杯アジア最終予選の中国&サウジ戦に臨む日本代表メンバー23名!

次ページ前田は今回こそFW起用で代表の戦力となれるか?

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事