森保J、ベトナム攻略のポイントは高さか? 敵の弱点を突くなら1トップのチョイスは誰に…

2021年11月09日 元川悦子

大迫は「痛みがやっと消えてくれた」と安堵感を口にするもベトナム戦は別の選択肢を用意しておくのが賢明だろう

11月シリーズで招集された日本のFW陣。果たして起用されるのは…。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 11月11日の2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のベトナム戦(ハノイ)に向け、8日から現地で始動した日本代表。しかしながら、初日は長友佑都(FC東京)、大迫勇也(神戸)ら5人だけで調整を実施。9日には日本から遅れて移動した12人と欧州からチャーター便で直行した11人が合流予定だが、後者グループは検査結果がスムーズに出なければ、練習さえできない可能性があるというから、いかに厳しい環境にあるかが分かるだろう。

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 その欧州組には、期待の古橋亨梧(セルティック)や主力攻撃陣の南野拓実(リバプール)、伊東純也(ヘンク)らが含まれている。吉田麻也(サンプドリア)や冨安健洋(アーセナル)らもそう。彼らをスタメンにズラリと並べた場合、終盤になって運動量が低下したり、ケガのリスクが高まるなど、不安要素が多くなる。コロナ禍の特別ルールで5人交代枠はあるものの、ある程度コンディションのいい選手を先発に多く入れることを考えるべきではないか。

 まさに過酷な条件下のベトナム戦だが、目下、グループ最下位に沈んでいる相手との対戦だけに、日本は可能な限りのゴールを奪って勝つ必要がある。ここまで4試合で3ゴールしか奪えていない得点力不足をどう解消するか……。それは今回の最重要テーマと言っていい。

 注目すべきはFWの起用法だろう。通常であれば、1トップは大迫で決まりなのだが、ご存じの通り、大迫は10月12日のオーストラリア戦(埼玉)で左ひざを負傷し、11月3日のベガルタ仙台戦で復帰したばかり。6日の徳島ヴォルティス戦では値千金の決勝弾を挙げ、「痛みがやっと消えてくれたなと。長かったですけど、ここからコンディションもすごく上がっていく」と安堵感を吐露していた。ハノイ入り直後の代表メディア対応でも「足は全く問題ないので」と全快を強調していた。

 とはいえ、強度の高いアウェー2連戦で彼をフル稼働させるのはどうしても不安がつきまとう。別の選択肢も用意しておいた方が賢明だろう。直後に控えるオマーンとの直接対決に大迫を取っておき、ベトナム戦は他の選手で乗り切るという戦略も一案ではないか。

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