【五輪代表 全22選手の通信簿】最高のS評価は4人。厳しい査定となった3選手は…/東京五輪

2021年08月10日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

フィールドプレーヤーでは唯一出番がなかったのは…

53年ぶりのメダル獲得は叶わなかったU-24代表。写真:JMPA代表撮影

 3連勝でグループステージを突破し、ベスト4に進出するも、メダル獲得という目標は叶わなかったU-24日本代表。ここでは6試合を4勝2敗という成績で終えた22人の選手たちのパフォーマンスを5段階(S、A、B、C、D)で評価した。

――◆――◆――

【GK】
1 大迫敬介 [評価]―
0試合・0失点
3月までは正守護神候補の筆頭だったが、谷にその座を奪われ、悔しい出番なしに終わる。それでも、ハーフタイムに一番に仲間を迎えて声を掛けるなど、チームを支えた姿勢は素晴らしかった。

12 谷 晃生 [評価]A
6試合・5失点
正GKの座を勝ち取り、3度のクリーンシートをマーク。グループステージではヒヤリとさせるシーンもあったが、徐々に安定感が増し、ニュージーランドとの準々決勝では、PK戦で渾身のストップ。最後はマルコ・アセンシオの一撃を食らったとはいえ、続くスペイン戦でも好セーブを連発した。

22 鈴木彩艶 [評価]―
0試合・0失点
沖悠哉(鹿島)を抑えてメンバー入りを果たしただけでもサプライズだった。ピッチには立てなかったが、大会中に得た経験を3年後のパリ五輪で活かしてほしい。

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【DF】
2 酒井宏樹 [評価]S
5試合・1得点
1対1の強さは圧巻の一言。スペインのダニ・オルモやメキシコのアレクシス・ベガなどの難敵相手にも、抜き去られるシーンは皆無だった。自身が5年間プレーしたフランスとの一戦では、長い距離を駆け上がって追加点を奪取。

3 中山雄太 [評価]A
6試合・0得点
本職ではない左SBで準々決勝以外の5試合でスタメン。「トライアル&エラーを繰り返して改善していきたい」という言葉通り、大会中に成長を遂げた。とくに守備面では綻びを見せなかった。

4 板倉 滉 [評価]A
6試合・0得点
冨安が怪我と出場停止で欠場した3試合でCBとして先発。代役として申し分のないパフォーマンスを見せた。残りの3試合は途中からボランチでプレーし、遠藤と田中の負担を軽減するなど、そのユーティリティ性は重宝された。

5 吉田麻也 [評価]S
6試合・0得点
3度目の五輪でフィールドプレーヤーではチーム唯一のフルタイム出場を果たし、落ち着き払った貫禄のディフェンスを披露。最終ラインを見事に統率した。敗れたとはいえ、スペインとの準決勝で見せた鬼気迫るプレーは、胸を打つものがあった。主将としてチームをまとめ上げたキャプテンシーも称賛に値する。

13 旗手怜央 [評価]A
5試合・0得点
大会の中で森保監督の中で評価が最も上がった選手かもしれない。フランス戦で左サイドハーフのスターターに名を連ねると、続くニュージーランド戦は左SB、スペイン戦は左サイドハーフと3試合連続のスタメン。敵の嫌がる位置に顔を出し、チャンスにも絡んだが、一度もネットを揺らせなかったのは残念だった。

14 冨安健洋 [評価]A
3試合・0得点
グループステージの1、2戦を怪我で、準決勝を出場停止で欠場し、出番は3試合に留まった。出場した試合でのプレーは相変わらずの安定感で、フィードも怪我の影響を感じさせなかった。ただ、珍しく2試合連続でイエローカードをもらい、スペイン戦に出られなかったため、A評価に留めた。

15 橋岡大樹 [評価]B
3試合・0得点
ハイライトはニュージーランド戦。出場停止の酒井に代わって、右SBで起用され、きっちりと代役をこなした。ゴールには繋らなかったが、鋭いクロスで決定機を創出した場面もあった。

20 町田浩樹 [評価]B
1試合・0得点
南アフリカとの初戦で、中山に代わって入った旗手が突破を許したこともあったのか、85分に本職ではない左SBに投入。ただ、CBの4、5番手という立ち位置だったため、その後は出番がなかった。

21 瀬古歩夢 [評価]―
0試合・0得点
フィールドプレーヤーでは唯一出番がなく、悔しい大会となった。町田が5分しか出ていない点も含めて、なぜCBがこれほど必要だったのかは疑問が残る。

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