若いチームは精神的に不安定な状態にあったか
値千金の決勝ゴールを奪った久保。左足から鋭いシュートを放った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)
自国開催の五輪の初戦、しかも対戦相手の南アフリカは新型コロナウイルスの陽性者を出し、直前まで試合が行なわれるかどうかも定かではなかった。さらに、吉田と並ぶ守備の要、冨安も負傷欠場。若いチームが精神的に不安定な状態にあったことは、想像に難くない。
しかし、そうしたネガティブな要素を振り払うように、立ち上がりから日本は圧倒的にボールを支配し、南アフリカを攻め立てた。
15分、中山の左からのクロスを起点に、最後は逆サイドでフリーになっていた久保が際どいシュートを放つ。32分には堂安の縦パスをゴール正面で受けた林が、そのわずか1分後には相手のクリアミスを拾った三好が、立て続けに決定機を迎えている。
しかし、そうしたネガティブな要素を振り払うように、立ち上がりから日本は圧倒的にボールを支配し、南アフリカを攻め立てた。
15分、中山の左からのクロスを起点に、最後は逆サイドでフリーになっていた久保が際どいシュートを放つ。32分には堂安の縦パスをゴール正面で受けた林が、そのわずか1分後には相手のクリアミスを拾った三好が、立て続けに決定機を迎えている。
しかし、5バックで専守防衛を決め込んだ南アフリカも、好セーブ連発のGKウィリアムズを中心に、最後の一線を死守する。遠藤と田中のダブルボランチを軸にゲームをコントロールした日本だったが、「ボールを大事にしすぎた」(吉田)こともあって、前半をスコアレスで折り返した。
後半も右から左から中央から、それこそ手を変え、品を変えて仕掛けるが、やはりゴールは遠い。1トップに抜擢された林も精力的に前線をかき回したが、56分のダイレクトボレーを決めきれないなど、フィニッシュの局面で冷静さと精度を欠いた。また、2列目からの飛び出しやミドルシュートの少なさも、手詰まりの一因であっただろう。
じわりと忍び寄ってきたのは、焦りの感情だ。主審の不可解なジャッジにも苛立ちを募らせ、37分の遠藤に続き、57分には堂安もイエローを頂戴する。
後半も右から左から中央から、それこそ手を変え、品を変えて仕掛けるが、やはりゴールは遠い。1トップに抜擢された林も精力的に前線をかき回したが、56分のダイレクトボレーを決めきれないなど、フィニッシュの局面で冷静さと精度を欠いた。また、2列目からの飛び出しやミドルシュートの少なさも、手詰まりの一因であっただろう。
じわりと忍び寄ってきたのは、焦りの感情だ。主審の不可解なジャッジにも苛立ちを募らせ、37分の遠藤に続き、57分には堂安もイエローを頂戴する。