【日本代表】初スタメンが有力な宇佐美貴史。新たな「11番像」を築けるか

2015年06月11日 五十嵐創(サッカーダイジェスト)

「勝負できる場所でしっかり待つ。仕留めるイメージは持っている」

前日練習の紅白戦で本田や香川らと同じチームでプレー。スタメン出場へ期待は高まる。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 ハリルホジッチ監督の宇佐美に対する期待値はかなり高い。6月シリーズの全選手についてコメントしたメンバー発表会見に続き、イラク戦前日にも個人名を出して言及した。
 
「国内組でミニ合宿を張り、何人かの選手にプログラムを渡しました。宇佐美も(そのプログラムを)しっかり理解してくれて満足しています。彼は能力がありつつ、努力もした選手です」
 
 2回の会見で個人名を出されたのは、怪我人を除けば宇佐美だけ。それだけ彼のポテンシャルを高く買っているのだろう。
 
 実際に、イラク戦ではスタメンに抜擢されそうな気配だ。「ワールドカップは明日始まると思っている」(ハリルホジッチ監督)と真剣勝負を匂わせた前日の紅白戦では、本田や香川らとともにビブスなし組でプレー。紅白戦のメンバーがそのまま先発するわけではないものの、宇佐美本人も準備万端だと力強く語っている。
 
「明日はどうなるか分かりませんが、スタートから出られたら序盤から自分らしいプレーができるようにしたい。自分にしかできないプレーができれば間違いなく良いプレーはできると思うし、自分の良さを自分で消さないようにっていうところだけ気にしながらやりたいと思います」
 
 特長を出せれば、代表でもやっていける――。そう自信を持って言えるのは、前回の代表戦やJリーグで結果を出したからだろう。3月31日のウズベキスタン戦で代表初ゴールを挙げ、Jリーグでは10ゴールで得点ランクトップタイ。得点を奪うことに関しては、誰にも負けない自負がある。
 
「引き出す動きは大事ですけど、作りの部分にはあまり参加せずに良い意味で待っていればボールは出てくると思います。パス回しに参加する部分は意識したいけど、勝負できる場所でしっかり待つこと。良いパスのテンポが逆サイドでできたなかで、こっちで仕留めるイメージを持っています。

 まずは裏とは言われているので、そういう意識を常に持っていますが、裏があるから逆に表も活きたりすると思う。その使い分けは上手くしたいと思います」

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