来季湘南加入が内定した帝京長岡のディフェンスリーダー松村晟礼。春先の大敗、連敗も糧に…日本一への決意を語る

2021年07月25日 安藤隆人

来季湘南加入が内定した帝京長岡のディフェンスリーダー松村晟礼。春先の大敗、連敗も糧に日本一への決意を明かす!

帝京長岡のキャプテンを務める松村。来季の湘南加入内定が発表された。写真:安藤隆人

2大会連続の選手権ベスト4に輝いた帝京長岡。昨年2年生で最終ラインを統率した松村の湘南加入内定が発表された

 昨年、2大会連続の選手権ベスト4に輝いた帝京長岡から、新たなJリーガーが誕生した。昨年、2年生ディフェンスリーダーとして最終ラインを統率したCB松村晟礼の来季湘南ベルマーレ加入内定が発表された。

 彼の特徴は182cmの高さを持ちながら、足もとの技術に長け、視野の広さも備える点だ。特に左足のキックの精度は高く、常にピッチを隅々まで見渡しており、最終ラインから対角に通すパスや同サイドにつける縦パス、そしてハーフスイングからFWにダイレクトにつけるクサビのパスなど攻撃の起点となるパスを操れることが最大の魅力だ。その能力ゆえに4バックのCB、 3バックの左、ボランチと守備的なポジションならどこでも器用にこなすことができる。

 最高学年となった今年、キャプテンにも就任し、背番号も最終ラインとしては異例のエースナンバー14を託された。チームの顔としての活躍が期待されているが、彼にとって今年は立ち上がりから苦しいシーズンとなっている。

 春先のプーマカップでは尚志に1-7で大敗し、サニックス杯でも青森山田に0-7というショッキングな大敗を喫するなど、フェスティバルで勝てない日々が続いた。

「選手権を通じて後ろからのコーチングがすごく重要だと感じていて、もっと全体を見て声を出していこうと考えました。でも、尚志戦も青森山田戦もまだ感情的になってしまうところが多くて、自分で精一杯になって、的確なコーチングができなくて、カバーまで行けなかった。僕のダメなところが全部出た試合でした。本当に不甲斐ないですし、今は落ち込んでいますが、こういう時こそ自分が率先しないといけないし、もっと冷静にならないといけないと思っています」
 
 ディフェンスリーダーゆえに松村は大きな責任とプレッシャーを感じながらプレーをし続けた。それでも結果が出ない。もちろんこれは彼だけのせいではなく、チーム全体の問題だが、どうしても自分がチームの顔として見られることは理解しているし、責任から逃げないで前に進むことが自身の成長に必要なことだということも理解していた。

「全てが全て悪いわけではなかったと思います。当然うまく行かないことはあると思うし、最初にそれがきたということだと思う。局面を切り取れば、いい守備だったり、いい攻撃や組み立てもできているところがあるので、決して下を向かずに、自信をなくさないようにキャプテンとして立ち振る舞いたいと思います」
 

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