「人にないものを持っている」鳥栖が生んだ新たな才能!中野伸哉の次に注目したい福井太智とはいかなるプレーヤーか?

2021年07月19日 竹中玲央奈

有望な選手が次々と生まれる鳥栖アカデミー。高校2年の福井太智に注目

7月3日の広島戦でJ1リーグデビューした福井。鳥栖アカデミーからまた新たな才能が生まれている。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 近年、サガン鳥栖の育成組織の躍進が著しい。

 特に昨年はU-15が高円宮杯、U-18がクラブユースで頂点に立った。トップチームにも生え抜きの選手が主力で活躍中だ。U-18から昇格した松岡大起や大畑歩夢、大学を経由して10番を背負う樋口雄太らのみに留まらず、U-18所属の高校3年生・中野伸哉も15試合で先発出場を果たしている。

 次から次へと有望な選手が生まれてきているが、この流れは留まることはなさそうだ。中野のひとつ下、現在高校2年生の福井太智も将来を嘱望されるタレントのひとりである。
 
 すでに2種登録選手としてルヴァン杯に出場し、福岡戦では林大地のゴールのアシストも記録した。U-18では1年生の昨季から主力としてアンカーと左ウイングをこなすポリバレントぶりを発揮し、今季は左ウイングを主戦場とする。「一番得意としている」と本人が語るのは相手のプレスが及ばない場所に入りボールを受けることと、抜群のキープ力だ。

「彼は人にないものを持っている。見ているところやボールタッチ、キックであったり。ポジショニングも、感覚的に真似できないものがあります。そこは感じていて、中学時代を見ていたとき、中野伸哉が中3の時に、中2の彼をメンバーから外したことはなかったと思います」

 U-18を率いる田中智宗監督はそう語るが、彼は福井のポテンシャルを引き出す契機を作った人物でもある。
 

次ページ転機となった左ウイング起用

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