“アンフィールドの奇跡”を演出したボールボーイがリバプールとプロ契約! 世代別英代表にも選ばれた経験も

2021年07月08日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

CKのチャンスで素早くボールを…

オリギ(右端)の決勝点をお膳立てしたアレクサンダー=アーノルド(66番)のアシストを演出したのがキャノニエ少年だった。(C)Getty Images

 リバプールは7月7日、クラブの公式サイトで、17歳のオークリー・キャノニエとプロ契約を結んだことを発表した。そのことが注目されたのは、彼がすでにクラブの栄光に一役買ったからだ。

 キャノニエは2019年のチャンピオンズ・リーグ(CL)で脚光を浴びた。もちろん、選手としてではない。本拠地アンフィールドのボールボーイとして、だ。

 2018-19シーズンのCL準決勝、リバプールは敵地でのバルセロナとの第1レグで0-3と敗れ、崖っぷちに立たされた。だが、アンフィールドでの第2レグで4-0と大勝。奇跡の大逆転でファイナルに駒を進め、決勝でトッテナムを下してビッグイヤーを手に入れている。

 キャノニエが活躍したのは、アンフィールドでのバルセロナ戦で逆転勝利を決めた4点目の場面。CKのチャンスで素早くボールをトレント・アレクサンダー=アーノルドに渡したのだ。

【動画】素早い球出しから決勝点を演出!ボールボーイの決定的仕事(55秒~)

 ボールを受けたアレクサンダー=アーノルドは、バルサが守備体制を整えていないのを見てクイックリスタート。これにディボク・オリギが合わせてネットを揺らし、リバプールは逆転突破を果たした。
 
 英紙『Daily Mail』は、OBのグレアム・スーネスが当時、「これを見てくれ。このボールボーイだ」と、少年の活躍を称賛していたと伝えている。

 それから2年、そのキャノニエがついにリバプールでプロとなった。地元のリーズ育ちで、U-12時代にリバプールに加わったキャノニエは昨季、U-18でリーグ戦4ゴールを記録している。

 クラブは「巧みなコントロールと冷静なフィニッシュを持ったスキルのあるフォワードで、いくつかのユースレベルでイングランド代表となっている」と評した。

 いつか、ボールボーイのキャノニエではなく、選手キャノニエがリバプールに栄光をもたらす日は訪れるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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