「ミニョレは実績や経験がオーラに出ていた」日本代表GKシュミット・ダニエルがベルギー2年目の“奮闘”を語る【インタビュー/前編】

2021年04月17日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「残留を決めてだいぶホッとしています」

シーズン序盤は出番に恵まれなかったものの、定位置を取り返したシュミット。(C)STVV

 ベルギー・リーグのレギュラーシーズンが佳境を迎えるなか、サッカーダイジェストWebは、シント=トロイデンの日本代表GKシュミット・ダニエルに独占インタビューを実施した。その前編では、チームも本人も苦しかった2年目のシーズンを振り返ってもらった。

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――ベルギーの新型コロナウイルスの状況は?

「少し感染者が増えてきて、3月下旬から3回目のロックダウン(1か月)になりました。ただ、ワクチン接種が始まっているので、良い方に向かっていると思います。ロックダウンといっても、1年前の1回目のロックダウンと違って厳しい外出制限はなく、必要最低限のお店は空いてる状態なので、街に行っても人はいる感じです」

――4月7日のワースランド=ベベレンで残留が決定しました(インタビューは8日に実施)。ホッとしている?

「そうですね、だいぶホッとしています。残り2試合の相手が強豪の2チーム(ヘンクとアンデルレヒト)だったので、その前に残留を決められて、チーム関係者全員がホッとしていると思います」

――残留争いのプレッシャーは大きかった?

「かなり大きかったですね。キーパーだとミスで負けた試合もあるので、自分が取りこぼした勝点が残留争いに影響してしまうというのは、一番避けたい状況だった。そういう意味で、残留を決められたのは、かなりホッとしました。残留争いをしないことが一番ですけどね」
 
――シーズン序盤に出場できなかったのは怪我の影響? 

「それもありますね。去年の怪我が長引いていて、キャンプも途中から合流して、練習試合もこなしていたわけじゃなかったので、最初は出られないかなと。その中でも自分がやれる事を準備していたので、自分が出た最初の試合でちゃんと結果を残せたかなと思っています」

――10節のスタンダール戦ですね。スタメン起用されたきっかけは?

「代表ウィークの直後の試合でした。今シーズン最初の試合が日本代表のコートジボワール戦だったんですけど、1-0で勝って、自分の中で良いイメージは持てたし、試合勘の欠如も感じなかった。チームもその前の節にベールスホットに3-6と大量失点で負けていたので、チャンスが回ってくるとしたら今かなと。そのなかで回ってきたチャンスだったので絶対モノにしたいと思っていました」

――その試合で完封し、チームは開幕戦以来の勝利。それからずっとスタメンと、ターニングポイントになりました。

「間違いないです。今シーズンの中でも、良いプレーができた試合だと思っているので、すごく自信を持てるきっかけになりました。強豪相手に完封で勝てたというのは、チームにとっても自信を持てる試合になっただろうし、大きいターニングポイントだったと思います」
 

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