【月間表彰】「強烈に意識している」川崎DF山根視来の絶妙ヒールアシストを生んだ“こだわり”とは? 衝撃デビューの日韓戦で感じたのは「思った以上に差があるな」

2021年04月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「自分に何人か食いついてるのは感覚で分かっていた」

2・3月度のベストアシストを受賞したのがこの山根だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 DAZNとパートナーメディアによる「DAZN Jリーグ推進委員会」は、今シーズンも「Jリーグ月間表彰」企画を実施する。スポーツ・サッカー専門メディアが独自の視点で、その月に印象的な活躍を見せた選手やチームを表彰する同賞。サッカーダイジェストWebは昨季に引き続き「Jリーグ月間ベストアシスト」を毎月選出する。

 その初回となる2・3月度のベストアシストには、横浜F・マリノスとの開幕戦で、川崎フロンターレの山根視来が、家長昭博の先制点をお膳立てした"ヒールパス"をセレクトした。加入1年目の昨シーズンに二冠達成に大きく寄与した右SBは、あの瞬間にどんなことを考えていたのか。開幕からここまでの戦いや、27歳にして待望の日本代表デビューを飾った日韓戦とともに、本人に振り返ってもらった。

【動画】「月間ベストアシスト」に輝いた山根のヒールパス(2分6秒~)

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――開幕ゴールのアシストが「2、3月の月間ベストアシスト」に選ばれました。

「結果という形でチームに貢献するというのが今シーズンの目標でもあったので、一発目でそれが出せたというのは、シーズンに入るうえで自信になりました」

――その目標を設定したのは、どのタイミング?

「去年も得点+アシストで『10』は行きたいと思ってシーズンに入って、ギリギリ達成できた。でも、振り返ったら、たぶんもっと点を取れたし、アシストもできた。なので、今年も同じ数字を目標に設定しましたけど、それ以上にいきたいなとは開幕前から思っていました」

――開幕戦は横浜とのダービーでしたが、緊張感は?

「(ガンバ大阪との)フジゼロックス・スーパーカップをやっていたので、けっこうリラックスして入れたかな。でもマリノスは力のあるチームで、油断してたら絶対勝てないので、そこはかなり集中して入りました」

――実際にゲームに入って、どうでしたか?

「プレッシャーが速いチームですし、ラインもすごくコンパクトにしてくるので最初はちょっと戸惑いました。だけど、徐々に慣れてきて、前半で1点リードできたので、そこからはすごくリラックスしてできたかな」
 
――アシストの場面は、右サイドで味方がパス交換をしている間にするするとゴール前に上がっていきましたね。

「あそこで時間を作ってくれたので、センターバックが引き出されてスペースがあったのが見えた。あとはヤス(脇坂泰斗)が持った時のタイミングだけ間違わないように入って行って、最初はシュートを打とうと思ってたんですけど、カバーが来ていてコースもなかったので無理だなと。後ろにアキさん(家長)がいるのは追い越した時に分かっていたので、感覚ですけどボールを残す形でヒールパスみたいになりました。決めてくれなかったらこの賞もなかったので、枠に打ち込んでくれたアキさんに感謝したいですね」

――ヒールというアイデアで、守備側も意表を突かれたと思います。

「自分に何人か食いついてるのは感覚で分かっていたし、残せばいけるかなっていう、ほぼ感覚ですね」

――チームメイトからは何か声を掛けられた?

「ナイス、ナイスですね。第1節なので、みんな早く先制点が欲しかったと思うし、前半で決めれたので、ナイスって感じでしたね」
 

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