「鎌田のゴールで完全に黙らせた!」英国の熟練記者が日韓戦の森保ジャパンを手放し称賛!「凄みさえ感じる」

2021年03月26日 マイケル・プラストウ

誰があのような筋書きのないドラマを予想できたか

この遠藤の3点目で勝負あり! 森保ジャパンが“栄光”を掴んだ。写真/代表撮影:JMPA

 およそ1年4か月ぶりのホームゲームで、日本代表は積年のライバルを相手に鮮やかな勝利を飾ってみせた。

 流れるように選手たちが攻守に連動して、韓国代表に自分たちのフットボールをする時間もチャンスもまるで与えなかった。韓国にやや流れが傾いたかと思えた前半20分過ぎ、すぐさま鎌田大地が2点目を決めて完全に黙らせたあたりに、チームとしての凄みさえ感じたものだ。

 山根視来、守田英正、さらには佐々木翔のパフォーマンスが見事で、とりわけ山根は今季も絶好調の川崎フロンターレで披露する効果的なラン&パスを日韓戦でも見せつけ、とうてい代表デビューマッチとは思えない出来映えだった。しかも先制点まで決めてしまったのだから驚きだ!

 前半は日本にとって栄光であり、韓国にとっては災難以外のなにものでもなかった。いったい誰があのような筋書きのないドラマを予想できただろうか。完膚なきまでに韓国を圧倒する日本の姿を想像できただろうか。偉大なる"日韓ダービー"の歴史においても、間違いなく金字塔である。

 スタジアムには観衆はいたものの大声を張り上げられず、まるでゲストが不在の誕生日パーティのようだった。ほんのひと握りだった韓国のファンにとっては苦々しい結果となった一方で、日本のファンはさぞやご満悦だろう。ゲームは期待に違わず、激しい感情のぶつかり合いを提供していたし、中立的な立場からすれば、娯楽性に富んだ90分間だったように思う。

 韓国は後半に盛り返したが、日本は前に出てきた相手を巧みにいなして、鮮やかなカウンターからさらに好機を重ねた。江坂任、浅野拓磨、古橋亨梧ら、途中出場のフレッシュなアタッカーたちが軒並みゴールチャンスを掴み、遠藤航の決定的な3点目でゲームを決めた。結果的に5人の選手が代表デビューを飾るなかで、森保ジャパンは韓国よりも試合巧者だっただけでなく、創造性に満ち溢れ、フィジカルでも優位に立ち、動きもすこぶる迅速だった。

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