【柏】エース戦記 | 工藤壮人「レイソルは日本のプライドを背負わないといけない」

2015年04月23日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「僕自身、チームの中で最低限の仕事はできたのかなと思います」

ホームでの全北現代戦では、1トップとして身体を張り、“囮のプレー”を展開。武富らのゴールを陰でアシストした。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 4月22日のアジア・チャンピオンズリーグ5節で、柏は韓国の全北現代に3-2で勝利し、日本勢一番乗りで16強入りを決めた。この試合でゴールこそなかったものの、最前線で身体を張り、柏の攻撃を牽引した工藤壮人は、「とにかく結果にこだわりたい」と、アジアの頂点への思いを強くする。グループステージの戦いぶり、その先への決意をエースが語る。
 
【ACL5節PHOTOハイライト】柏 3-2 全北現代

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 まず、全北現代戦の第一目標だった勝利を収め、1位通過で決勝トーナメント進出を決めることができて嬉しいです。僕自身、グループステージを通じて毎試合ゴールを取れたわけじゃないですけど、チームの中で最低限の仕事はできたのかなと思います。
 
 全北現代戦の勝者が1位通過というところで、厳しい戦いになるのは分かっていました。相手のCB2枚が半分ファウルで止めるような形で僕を潰しに来ていて、個人的には決定的なシーンやシュートチャンスはあまりありませんでした。でもその分、タケ(武富孝介)やクリス(クリスティアーノ)、タニくん(大谷秀和)がバイタルのスペースで前を向くシーンがかなり多かったので、おとりの動きというか、どう相手の矢印を自分に向けるかを意識しながらプレーしました。
 
 タケがそこを上手く使ってくれたと思います。やはり彼は攻撃の中心ですし、長く一緒にやっているのでお互いに信頼もある。2点取ったように、タケが気持ち良くプレーできる状況を作るトライを継続していくことが、チームにとっても、僕にとってもいいのかなと。
 
 前半は、アウェーの全北現代戦の経験と反省が活きて3点を取れました。ただ、せっかく良いプレーを見せていたにもかかわらず、後半少しバタついてしまった。相手が最後の最後まで本気でぶつかってきたとはいえ、困ったらシンプルにロングボールを放り込んでくるのは分かっていたので、3-0からの試合運びはまだまだチームとしての未熟さがあるということ。それをしっかりと受け止める必要があると思います。
 
 例えば、前線の選手ならロングボールを蹴りにくくする努力をする、後ろの選手だったらより遠くに飛ばす、あるいはつないでいくのか、相手との競り合いの部分も含めて改めてACLの戦い方を考えないといけませんね。

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