「お前のその指を…」“中指”を立てたコンテを、ユーベ会長が罵倒!イタリア・ダービーでの激しい衝突はなぜ起きたのか?

2021年02月10日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

両者に関わり合いのあるピルロは「何も見ていない」

不仲極まるとされるコンテ監督(左)とユーベのアンドレア・アニェッリ会長(右)。(C)Getty Images

 アントニオ・コンテとアンドレア・アニェッリの間にわだかまりがあるのは、かつての退任経緯からも明らかだ。だからこそ、直接対決の際に両者が衝突しても不思議ではなかった。

 現地時間2月9日に行なわれたコッパ・イタリア準決勝第2レグ、ユベントス対インテルの一戦は、スコアレスで終了。その結果、第1レグを2-1で制していた前者が、通算20回目の決勝進出を果たしている。

 試合後、スタンドで観戦していたユーベのアニェッリ会長は、インテルのコンテ監督のほうに向かって何事かを怒鳴っていた。衛星放送『Sky Sport』など複数のイタリア・メディアによると、その内容はかなり激しく、汚い言葉だったようで、「お前のその指は"しかるべきところ"に収めておけ」など、敵将を罵っていたようだ。

 ただ、報道によれば、アニェッリの行動は、その前のコンテの行動に原因があるという。前半終了時にロッカールームに引き上げる際、コンテがユーベ陣営に向け、中指を立てていたからだ。実際、SNSではその瞬間の映像が出回っている。ユーベ陣営はメディアに対し、インテルの指揮官が侮辱的な言動をしたことが、試合後の会長の行動につながったと説明した。
 
 無論、コンテの主張は異なる。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、現地局『Rai Sport』の試合後のインタビューで「ユーベの情報源がそう言っている? 私はそれに対して、彼らは真実を言うべきだと主張するよ。試合中ずっと起きていたことを、第4審判は報告すべきだと思う」と述べた。

「働く者に対して、もっと敬意とスポーツマン精神が必要だ」

 この主張について、イタリア紙『Corriere dello Sport』などはこのように説明している。コンテは前半途中、審判にジャッジへの不満をぶつけた際に、かつての教え子レオナルド・ボヌッチから「主審をリスペクトしろ」と野次られた。コンテが主張する「第4審判が報告すべき」こととは、これらを指す可能性がある。

 なお、ユーベのアンドレア・ピルロ監督は、会長とかつての恩師の口論について問われると「見ていない」と答えるにとどまった。

「私はロッカールームに向かっていた。ほかに考えることがあったんだ」

 ユベントスとインテルのイタリアダービーは、今季すでに3回行なわれた。初戦はリーグ戦でインテルが快勝。残る2試合でユーベがコッパ決勝進出を決めている。5月中旬に予定されるセリエA第37節での"第4ラウンド"も、緊張感がみなぎる一戦になりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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