「勝利は俺のドラッグ」「ミラン優勝ならキャリア最高だ」と意気軒高【イブラ独占③】

2021年01月25日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「今シーズンは俺のサッカー人生の中でも最も難しくて素晴らしい」

勝利の執着心は39歳になった今もまったく衰えないイブラヒモビッチ。(C)Getty Images

 39歳とは思えないパフォーマンスと存在感で、セリエA首位のミランを牽引するのが、ズラタン・イブラヒモビッチだ。
 
 このスウェーデン王は昨年末、イタリア『La Gazzetta dello Sport』の土曜版冊子『Sportweek』で独占インタビューに応じた。『サッカーダイジェストWEB』は独占契約を結び、そのインタビューを3回に分けて配信する。
 
「IBRAHIMOVIC」のアルファベットごとに応じた各テーマで、「ズラタン節」が満載だ。最後の第3回は「VIC」をお届けする。

【イブラ独占①】「彼女は他の誰とも違った」と妻との馴れ初めを激白。「愛は言葉ではなく態度で示すもんだ」とも
 
【イブラ独占②】「お袋にはよく引っ叩かれた」から激情家に?「ミランは俺の家」とも

『V』
勝利
「勝利は俺のドラッグだ。ピッチに足を踏み入れれば、勝たなければ気が済まない。なにがなんでも、常にね。俺は普段の練習試合でも95%の確率で勝っている。本当の話だ。もちろん負ける時もあるが、そうそうはないな。俺はあまりにも勝利に固執している。でも、今はそれがチーム全体に伝染しているような気がする。例えば、この前のパルマ戦での引き分け(セリエA12節/2-2)。半年前だったら、みんなそれなりに満足してたと思う。でも今回は誰もが怒っていて、その怒りは1日たっても消えてなかった。そうでなきゃいけない。
 
もちろん、ドラッグっていうのは悪いものだ。薬に溺れる奴は弱い奴さ。自分の周りの人間を大事にせず、すべて捨て去ってしまうバカだ。反対に道端や橋の下で生活していても、それでもドラッグなしで生きている奴は強い奴だ。
 
俺は所属したすべてのチームで優勝している。でも今シーズンのミランとの挑戦は、俺のサッカー人生の中でも最も難しくて素晴らしいものだと思っている。どういう結末に辿り着くのか楽しみだよ。もし順当な見返りがあるならば、それは最も素晴らしい勝利、俺のキャリアの中でも最高の勝利になると思う。優勝できると信じることを、俺は恐れない」
 
年寄り
「誰もが39歳の俺を年寄りだと言う。でも俺はジジイだからといって特別扱いされるのは嫌だ。みんなと同じようにして、みんなと同じレベルで、同じ条件ですべてをやりたい。こうすることで俺は毎日、自分にプレッシャーをかけているんだ。でも年を取ることを俺は恐れない。日々いろいろな計画をし、それが思うようにいかない日もある。でも毎日が新たな1日だ。起こることは起こる。とにかく健康でいること、そして周りのみんなにポジティブなエネルギーを与えることが重要だ。
 
ただ、時には何か一つの出来事ですべてが変わってしまうこともある。兄のサプコが14か月も白血病と戦った後、40歳でこの世を去った時みたいに(2014年)。あの時、人生は瞬くうちに過ぎていくことを俺は悟った。今を生き、楽しむことが大事で、嘆いてる暇なんてないってね」
 

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