「ずっと対戦したかった選手が…」五輪世代・鈴木冬一はなぜスイス移籍を決断したのか?【インタビュー/前編】

2021年01月08日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「柿谷選手がバーゼルでプレーするのは見ていました」

スイス1部ローザンヌ・スポルトへの移籍が決定した鈴木。初めての海外挑戦となる。写真:徳原隆元

 昨年の12月14日にスイス1部の昇格クラブ、ローザンヌ・スポルトへの完全移籍が決定した鈴木冬一。湘南ベルマーレで高卒1年目から出場機会を掴み、東京オリンピックの代表候補にも名を連ねている20歳は、なぜこのタイミングで初の海外挑戦をする決意をしたのか――。決断の理由と今後のビジョンについて話を訊いた。

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――まず、このタイミングで海外移籍を決断した理由を教えてください。
「大きな理由があったというよりは、サッカー始めた時からずっと海外でやりたいと思っていたので、話が来たら行きたいなと。それがたまたまこのタイミングだったという事ですね」

―他のクラブからもオファーがあった? ローザンヌ・スポルトに決めた理由は?
「オファーまではいかないですけど、興味を持ってくれたクラブはありました。ただ、ローザンヌが先に正式なオファーをくれたので、迷いなく決めました」

【動画】日本を出国する鈴木冬一のメッセージはこちら
――スイス・サッカーの印象は?
「僕はセレッソの下部組織にいたので、先輩の柿谷(曜一朗)選手がバーゼルでプレーするのは見ていましたし、久保裕也選手もヤングボーイズにいましたよね。スイスのサッカーの特徴とかは正直あまり分からなかったですが、話をもらってからローザンヌの試合をチェックしました。

 シンプルというか、後ろから繋ごうとはするんですけど、前にボールをつけて他の選手がどんどん追い越してゴール前に人数をかけて得点を狙っていくスタイルのチームなので、そういったサッカーに適したプレーをしたいですね。バーゼル戦では、技術が高くて上手い選手が前にいる相手に、いい勝負をしていた。僕が入って、バーゼルやヤングボーイズのような上位チームに勝てるようなプレーをしたい」

――東京オリンピックの前に環境を変えることに迷いや不安はなかった?
「正直、オリンピックのためにプレーしている訳ではありません。もちろん選ばれたら光栄ですけど。海外でも日本でも、チームで活躍すれば、自ずとオリンピック代表の選出にも繋がると思うので、まずは自分のチームで活躍する事が一番の目標です」
 

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