【日本代表|序列考察DF編】吉田&冨安を軸とする4バックは絶対安定? ポスト長友に名乗りを挙げるのは?

2020年11月11日 元川悦子

DF陣は安西が外れ、長友が復帰。右サイドは健全なポジション争いに!?

日本代表の最終ラインを司る主軸の4人。左上から時計回りに、酒井、吉田、冨安、長友。写真:サッカーダイジェスト写真部、龍フェルケル

 新型コロナウイルスの影響で状況が二転三転しながらも、なんとか10・11月の活動が実現した2020年の日本代表。延期されている2020年カタール・ワールドカップ(W杯)2次予選は2021年3月再開見込みで、今回のパナマ・メキシコ代表との親善試合(13・17日=グラーツ)は、公式戦前最後の重要な強化の場となる。10月のカメルーン・コートジボワール2連戦は連続無失点で乗り切っただけに、今回も安定感ある守りを期待したいところだ。

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 そんななか、守備陣の最新動向は気になるところ。10月時点では3人揃って所属クラブで出番を失っていたGK陣に動きがあった。コートジボワール戦でフル出場したシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)が10月25日のスタンダール・リエージュ戦で今季初出場。直近7日のゲンク戦もピッチに立ち、いい状態でオーストリア遠征に合流したのだ。

「チームで出ていないと試合勘とかの問題も出る。GKは試合に出ていろいろなことを学ぶポジション。その場をできるだけ多く作り出すためにはレギュラー争いに勝たなきゃいけない。『それは大事だよな』という話を権田(修一=ポルティモネンセ)と話して、『本当にそうだな』と感じました」と、シュミット自身も前回代表活動中に話していただけに、より自信を持って戦えるはず。権田や川島永嗣(ストラスブール)との競争でも優位に立てるだろう。10月2連戦では権田の方がレギュラーに近いと見られたが、序列が一気に変わる可能性もありそうだ。

 DF陣に関しては、安西幸輝(ポルティモネンセ)が外れ、体調不良により招集を辞退していた長友佑都(マルセイユ)が選ばれた以外、顔ぶれは前回と同じ。所属クラブでの状況を見ても、酒井宏樹(マルセイユ)、吉田麻也(サンプドリア)、冨安健洋(ボローニャ)、植田直通(セルクル・ブルージュ)、板倉滉(フローニンヘン)の5人は主力の座を勝ち得ている。室屋成(ハノーファー)と菅原由勢(AZ)はレギュラー定着とまではいかないが、コンディションは悪くなさそうだ。今季初めてチャンピオンズ・リーグの大舞台に参戦し、高度な国際経験を積み重ねている酒井宏樹から定位置を奪うのは容易ではないが、右サイドバック(SB)は良い形でのポジション争いが繰り広げられそうな雰囲気だ。
 

次ページ左サイドの候補は数あれど、「急造」の感は否めず

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