三笘、旗手、坂元…まだいる2列目の人材。最前線ではベテランが存在感—―注目すべき国内の「A代表予備軍」【攻撃編】

2020年10月16日 元川悦子

首位川崎を牽引するふたりのルーキーは試したい

攻撃面のタレントは国内でも人材豊富。今後の招集はあるか。左上から時計回りに、三笘、坂元、小林、古橋。写真:サッカーダイジェスト

 9日のカメルーン戦とコートジボワール戦(ともにユトレヒト)で1勝1分と成果を残した日本代表。だが、得点力という部分ではまだまだ改善の余地があるのは確かだ。2022年カタール・ワールドカップ8強という大目標を目指して、さらなる人材の発掘は不可欠と言っていい。

【日本代表PHOTO】カメルーン&コートジボワール戦に臨む招集メンバー23人

 森保一監督就任後、一段と競争が激化した2列目もまだまだ予備軍は数多くいる。今回はカメルーン戦で南野拓実(リバプール)、堂安律(ビーレフェルト)、原口元気(ハノーファー)が先発し、伊東純也(ゲンク)、久保建英(ビジャレアル)、鎌田大地(フランクフルト)が後半から出場。コートジボワール戦では伊東、鎌田、久保が先発し、南野、原口、堂安が後から出てくる形だった。三好康児(アントワープ)以外、全員がピッチに立ち、伊東が2戦続けて強烈なインパクトを残したのは朗報だったが、決め手を欠いたのは事実と言える。

 今後も彼らがベースになるのは間違いないが、2列目にはトライしたい選手が他にもいる。欧州組にも所属クラブでコンスタントに試合に出ている乾貴士(エイバル)や浅野拓磨(パルチザン)がいるし、国内組にも人材は目白押しだ。世界基準を熟知するセレッソ大阪のロティーナ監督も「若くてクオリティとスピードのあるウイングの選手がどんどん出てきているのは日本サッカーにとって素晴らしいこと」と強調していた。

 最近のJリーグを見ても、大卒新人ながらすでに10ゴールをマークしている三笘薫と5ゴールを挙げている旗手怜央の川崎コンビはその筆頭だろう。すでに東京五輪代表活動にも何度か呼ばれ、森保一監督も特徴をよく理解している2人だけに、少なからずチャンスはあるだろう。

 ここまでのパフォーマンスはあくまで国内レベルで、カメルーンやコートジボワールのような相手に同じ結果が残せるとは限らないが、短期間で急激な成長曲線を辿っているのは間違いない。特に三笘のゴール前での冷静さとシュートの巧さは目を見張るものがある。11月の代表活動で国内組を招集できるのであれば、ぜひ試してみてほしい逸材だ。
 

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