だったら久保が欲しかった? レンタル継続濃厚だった“神童”ウーデゴーをマドリーはなぜ呼び戻すのか

2020年08月12日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「まったく別の選手」になった

ウーデゴー(左)がソシエダ残留を決断したことで久保は“ラ・レアル”を候補から外したとも報じられているが…。(C) Getty Images

 久保建英のビジャレアルへのレンタル移籍が決まった一方で、同じくレアル・マドリーが保有権を持つマルティン・ウーデゴーは、古巣への復帰が報じられている。

 2015年1月にマドリーに移籍したノルウェー代表MFは、2年後から武者修行の旅を続けてきた。オランダで研鑽を積み、今シーズンはレアル・ソシエダにレンタル移籍。ラ・リーガを6位で終えたチームの攻撃を牽引し、評価を高めた。

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 それでも、元々2年ローンだったこともあり、ソシエダに残る可能性が高いと思われていたが、マドリーは来シーズンに向けて呼び戻す考えと言われる。ソシエダからすれば、ウーデゴーが残留に傾いたことで、その後釜として触手を伸ばしていた久保サイドにオファーを断られたとされているだけに、「だったらクボが欲しかった」という想いかもしれない。
 
 スペイン紙『Marca』は、"白い巨人"が若き至宝の今後について考え直した理由は複数あると報じた。

 まずはもちろん、選手自身の成長だ。記事によれば、マドリーは心身ともに「まったく別の選手」になったと評価しているという。

 次に、コストがかからないことも大きい。新型コロナウイルスのパンデミックにより、どのクラブも経済的な打撃を受けており、この夏のマーケットで大金を投じるのは難しい状況にある。例えば、噂が絶えないポール・ポグバを獲得すれば、移籍金とサラリーで支出は計り知れない。

 また、Marca紙は、マドリーの中盤に世代交代や改革が求められていることも指摘した。ルカ・モドリッチは34歳となり、28歳のイスコは絶対のレギュラーになれていない。カゼミーロの代役がおらず、フェデリコ・バルベルデは成長したが、シーズン後半戦は存在感が弱まった。

 そんな中盤に加わるのが、指揮官のよく知る選手であれば、チームにとっては大きなアドバンテージだ。ジネディーヌ・ジダンはカスティージャ(Bチーム)時代にウーデゴーを指導している。Marca紙は、ジダンが毎年のプレシーズンでウーデゴーをチェックし、選手にとっての最善を選んできたと報じた。

 かつて世界を驚かせた「神童」も、21歳になった。いよいよマドリーでその力を発揮する時が訪れたのか。今後に注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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