Jスカウトも熱視線。静岡学園出身の拓大1年生アタッカーが早くも関東大学リーグで注目の存在に!

2020年07月15日 竹中玲央奈

“選手権王者”の主力は伊達じゃない! 浅倉廉の技術に指揮官も「最初のタッチで驚いた」

今冬の高校選手権で優勝した静岡学園から拓殖大に進学した浅倉。早くも関東大学リーグで頭角を現わしている。写真:竹中玲央奈

 1月の全国高校サッカー選手権を制した静岡学園のアタッカーが、さっそく関東大学サッカーの舞台で異彩を放っている。

「最初の練習、最初のタッチで『すごいぞ、こいつは!』と驚きました。これは試合で使おう、と」

 川崎の小林悠も指導した拓殖大・玉井朗監督を驚かせるのは、"静学"で8番を背負った浅倉廉である。細やかなボールタッチと緩急織り交ぜたドリブルで観衆を感嘆させた、あの選手である。

 7月4日に開幕した関東大学サッカーリーグ2部の開幕戦でトップ下として先発メンバーに名を連ねると、こぼれ球を押し込みチームの2点目を奪う。9-1の圧勝だったこともあり得点シーンの印象は薄い。ただ、物怖じせずにライン間でボールを受けてゴールへ向かっていく姿は、ピッチ上の22人の中で最も際立っていたと言っても過言ではない。

 そして、続く11日の東京国際大戦でもゴールに直結する成績はつかなかったものの、上述の持ち味を発揮する。中央から左よりに流れてボールを受けると、2人のDF相手に果敢に仕掛けてシュートを放つ。浅倉のこの仕掛けから2得点が生まれ、結果的に2-1で拓大が勝利した。

「非凡なものがありますね。ボールコントロールが非常に良い。動きながらでも思ったところにボールを置けるし、すぐ仕掛ける。小さいけど体幹も強くて、ちょっとぶつかっただけではぶれないし倒れない」

 玉井監督の評価通りで、小柄ながらもピッチ上でのオーラはピカイチだ。170センチに満たない小柄な身体ながら、自身より大きく幅もある相手に対して全く臆することがない。

「狭いところでボールを受けたり、ペナルティエリアでドリブルをガンガン仕掛けてチャンスを作るところ」が武器だと本人は語るが、まさにその通りのプレーをピッチ上で披露している。

 いったん足元にボールが入れば簡単に離れないので、相手も飛び込むことができない。そして、逆を突かれ、かわされる。こんな場面を何度も見た。
 

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